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琉金(リュウキン)の寿命や種類は?飼い方のコツを紹介

琉金(リュウキン)の寿命や種類は?飼い方のコツを紹介

琉金(リュウキン)はオランダ金魚やらんちゅうといった大型の金魚に並んで人気のある金魚です。上から見て楽しむという意味では琉金は特に人気が高く、扇型に見える姿からファンテイルゴールドフィッシュとも呼ばれます。

琉金(リュウキン)は丸っとした体に立派なヒレが特徴的です。泳ぎがあまり得意でない金魚で混泳がおすすめできないことに加え、消化不良を起こしやすい体質でもあるため、和金のように飼育は難しいとも言われています。

本記事では琉金(リュウキン)が病気にならないための飼い方や大きくする方法、混泳事情、稚魚の育て方などを紹介しているので参考にご覧ください。

目次

琉金(リュウキン)の寿命や特徴

琉金

琉金の平均寿命は5年から8年になります。個体によっては10年以上生きることがあります。

琉金(リュウキン)の情報
分類コイ目
コイ科
フナ属
学名Carassius auratus var. 9
別名ファンテイルゴールドフィッシュ
大きさ10cm〜15cm
寿命平均5年
10年以上の場合もある
育成難易度
温度18〜26度
水質PH7.0〜PH8.0
硬度1〜19
繁殖産卵床への産みつけ
参考価格900円〜
Carassius auratus var. 9は日本動物水族館協会により定められています。

琉金(リュウキン)は体高が高くてヒレが長い金魚

琉金は原種の金魚よりお腹が大きく、ビレから背ビレまでの高さがあります。頭から尾びれまでは短いので、ずんぐりした姿に見えます。寸詰まりや寸胴なんて表現をされたりします。

そのほかの特徴としては各ヒレが長いことが挙げられます。尾ヒレは特に発達しており、扇形に見えることから海外ではファンテイルゴールドフィッシュとも呼ばれています。尾ヒレは3つに分かれた三尾、4つに分かれた四尾が存在します。

琉金(リュウキン)の大きさは平均10cm最大20cm

琉金は尾ヒレが立ち上がるため他の金魚よりも立派に見えるのも魅力です。平均サイズは10cmほどですが、環境によっては20cmクラスになることもあるようです。

琉金(リュウキン)飼育が難しいワケ

琉金(リュウキン)は原種に近いフナのような和金と比べて身体が丸々として大きいです。そのためひっくり返って浮いてしまう転覆病になるリスクがかなり高いです。健康に長生きさせる意味では飼育は和金よりも難しいと言えます。

水温餌の質や量、水質に気をつければ琉金(リュウキン)の育成は難しいものではなくなります。

琉金(リュウキン)の種類と値段

値段相場900円〜

品種やサイズなどにこだわらなければ1,000円前後で購入が可能です。だるま琉金などになると個体によって金額が上がり7,000円前後で売られていることが多いです。また、柄によってはだるま琉金でも3万円を超えることもあります。

更紗・キャリコ・パンダ

値段相場1,000円〜

琉金は白と赤の色が入った更紗(さらさ)琉金や白、赤、黒、青、紫など様々な色が混ざったキャリコ琉金、白と黒色のパンダ琉金などが存在します。混ざりあった色以外に単色の琉金も存在します。

ショートテール琉金

琉金ショートメールは各ヒレが短い琉金です。STとも略されます。ヒレが短い分体が大きく見えます。

ブロードテール琉金

値段相場4,500円〜

ブロードテール琉金は制止した時にヒレが大きく広がりを見せる琉金になります。上から見て楽しみたいという方には非常におすすめの琉金です。

ローズテール琉金

値段相場2,000円〜

ローズテール琉金とは尾びれが波打ったような形状をする金魚です。後ろから見た姿は花びらのようにも見えます。

だるま琉金

値段相場1000円〜

だるま琉金は身体が他の琉金と比べてさらに丸々としているのが特徴です。お腹は下方向に突き出るように大きくなるため、大きくなった普通の琉金と比べても形状の違いが見て分かります。

琉金(リュウキン)の飼い方

琉金(リュウキン)に適した水槽サイズ

琉金(リュウキン)は飼育すると10cm程度まで大きくなります。購入時が5cm程度なら30cm水槽でも飼育できますが、10cm程度になるとヒレも大きくなるため、小さい水槽では窮屈です。窮屈な環境にいればせっかくのヒレも擦れて千切れてしまったり、切れてしまう恐れがあります。

琉金(リュウキン)を飼育する数にも注意が必要で、5cm程度の琉金(リュウキン)が幅30cm×奥行20cmほどの水槽なら1匹〜2匹が限度です。水温を高めに設定して飼育する場合は、3匹になると水質悪化のスピードが早まるため管理が難しくなります。

琉金(リュウキン)のサイズや数、水温による水質悪化速度に合わせて水槽サイズは選ぶようにしましょう。終身飼育をする場合は60cm水槽を用意した方が良いです。

金魚サイズ水槽サイズ数目安水量
5cm幅30cm×奥行20cm1匹〜3匹16L
10cm幅45cm×奥行き30cm1匹〜2匹27L
15cm幅45cm×奥行き30cm1匹〜2匹27L
20cm幅60cm×奥行き30cm1匹〜3匹57L
水槽サイズと水量一覧

琉金(リュウキン)に合う水質

琉金(リュウキン)をはじめとする金魚はPH7.0〜PH8.0の中性を好みます。PHがさらに低くなると弱酸性となり、水質的には好みません。どちらかというとPHが8.0以上になる方がまだ平気といったところでしょう。

日本の水道水はPH7.0〜PH8.0の場所も多く水質維持は比較的しやすいはずです。しかし、水質悪化や流木をたくさん入れている、土壌をソイルにしているといったことが原因で弱酸性に傾いてしまうことがあります。PH低下を防止するためにフィルター内に牡蠣殻(カキガラ)を入れるケースも珍しくありません。

琉金(リュウキン)は無加温飼育が向かない

琉金(リュウキン)は低い水温でも生きられるため無加温飼育ができますが、消化不良を起こして転覆病になるリスクを考えると冬場はヒーターを付けられる環境で育てた方が良いでしょう。また、大きくしたいしたい場合は、活動量を上げることが推奨されるので冬場はヒーターを設置してあげると良いです。

夏場はクーラーやファンが必要

夏場は超高水温になることがほとんど。高水温になると酸欠や水質悪化をまねいてしまします。病気をひき起こすやすくなるので夏場はクーラーや水槽ファンの設置が必要になります。

琉金(リュウキン)のオスメスの見分け方

金魚の追い星

オスとメスは追い星といって繁殖期にエラの部分やヒレに発現する白い斑点で見分けることが出来ます。追い星がない個体がメスで、追い星がある個体がオスになります。

その他の見分け方には肛門の形(オスは細長く、メスは丸い)や身体を指で押した時に全体的に柔らかいのがメス、硬いのがオスといった見分け方もあります。

琉金(リュウキン)のおすすめの餌と餌の量

琉金(リュウキン)をはじめとする金魚は食欲が非常にあるため、餌を決まった時間、決められた量を与えるようにしないと転覆病松かさ病などを発病しやすいです。どちらも治療が難しく難病と言われています。

基本的に金魚は何でも食べますが、体を大きくするために高タンパク質・高脂肪の餌を与え続けると消化不良しやすくなってしまいます。脂質の少ない餌選びをするようにしましょう。また、最近では消化を助ける乳酸菌を配合した金魚の餌も販売されています。

金魚の餌に限らず、フィッシュフードには消費期限があります。消費期限を過ぎると酸化して消化が悪くなりますので、古い餌は捨てて新しい餌を与えるようにしましょう。

購入時は水合わせをしよう

琉金(リュウキン)を購入した際は水槽に入れる前に水合わせをきちんと行いましょう。金魚は丈夫という観点から水合わせをせずに入れるケースが多々見られます。(金魚掬いで貰ってきた金魚など)

水合わせをせずに違う水質の水槽へ入れるとPHショックを起こし、すぐに死んでしまうことがあります。また、水温差があればストレスとなり、病気を発病するリスクにもなります。琉金(リュウキン)を健康的に育てるためにも水合わせはきちんと行いましょう。

水合わせの一例
  1. 購入してきた袋を水槽に浮かべる。もしくは同じ温度の水が入ったバケツに袋ごと入れて30分放置。
  2. 袋に2〜3ヶ所穴を開けて導入する水槽に浮かべてさらに30分。(穴の空いた面を水中に)
  3. 袋にハサミを入れて先程よりも水が混ざるようにする。さらに30分放置。
  4. 最後に個体を水槽にうつし、袋の水は袋ごと取り除く。(気にならなければ水も入れて良い)

上記は水合わせの簡易的な一例になります。PHをより正確に慎重に合わせストレスを軽減させたい場合は点滴法とってエアチューブを使って飼育水槽から購入した袋へ一滴ずつ水を送り込んで調和せる方法がおすすめです。

点滴法による水合わせがおすすめ

点滴法とは、エアチューブを利用して水を少しずつ加えていき、30分〜1時間ほどかけて水槽の水と購入時の水をチューニングする作業になります。先述したざっくりとした水合わせよりも魚にかかるストレスが少なく、病気の発病防止などに役立ちます。

STEP
水温を合わせる

まずは袋を開けずに水槽にそのまま浮かべて放置しましょう。袋の中身と水槽の水温を合わせるために行います。(※例なので写真は違う魚です)

季節によって温度差があると思いますが、購入してすぐに合わせるならおおよそ30分〜1時間ほど浮かべておけば大差ない温度になっているはずです。

購入時の袋が大きければ、水量も多いので水槽の中身を減らさないと溢れます。

STEP
バケツに袋の水と魚を入れる

水温を合わせたらバケツに袋の水と魚を入れます。冬場の場合は温度が水温が著しく落ちないようにヒーターを投入するのがおすすめです。(当たり前ですが水量とヒーターのサイズ等を間違えないように)

STEP
エアチューブを使って水槽の水を垂らす

エアチューブを水槽に取り付け、その下にバケツを設置します。(水槽からバケツへはサイフォンの原理をしようします。)

STEP
点滴の量は1秒に6滴

点滴法をあまりにゆっくり時間をかけるととんでもない時間になってしまいます。長時間かけても大差ないため、30分〜1時間ほどが良いです。終わったら網で生体を掬い飼育水槽へ移しましょう。

琉金(リュウキン)を大きくする方法

琉金(リュウキン)は平均サイズで10cm程度です。購入してすぐに大きくするというのは難しいのでやや時間が必要です。また、10cm以上にしたいからといって餌を与えすぎても水質悪化や病気になるリスクが高いため推奨はできません。そこで以下の3点を押さえて大きくする方法を試していただければと思います。

  1. 水温を高めて活動量を上げる
  2. 水槽のサイズを大きくする
  3. 高タンパク質の餌を与える

水温が上がれば活発になり、よく泳ぎ、よく食べてくれるようになります。また小さい水槽で飼育するとサイズアップしないため、45cm水槽なら60cm水槽へ大きくするといった工夫が必要です(サイズよりも水量を上げる意識をしましょう)。

また、大きくするために食いつきの良い餌を与えるといった餌のこだわりも持つと良いです。活動量と餌を食べる頻度が上がるため水質悪化に十分に気をつける必要があります。水換えをする回数も増やさなければいけないことを覚えておきましょう。

琉金(リュウキン)の混泳

琉金(リュウキン)はヒレが大きく、体がずんぐりしているため、泳ぎが得意ではありません。また、琉金(リュウキン)の魅力は大きなヒレになります。泳ぎの得意な魚や他の魚にちょっかいをかけるような魚と混泳させるとヒレをかじられてしまったり、追いかけられることによって切れてしまったりする恐れがあります。

混泳は同じ琉金だけにした方が良い

琉金以外の金魚同士での混泳はむずかしいと思った方が良いです。例えば同じくらいの泳力のある金魚としてオランダ獅子頭や出目金が挙げられます。

オランダ獅子頭と琉金では大きさが違うため、餌の奪い合いで琉金が負けてしまうといった”当たり負け”による優劣が生まれてしまいます。また、出目金は視力が弱いため、出目金が餌をうまく食べることができない現象も起きえます。満遍なく餌を与えるために餌の量を増やせば、過剰に食べた琉金が転覆病になるリスクがあります。

そういったことを考えると混泳するなら同じ琉金(キャリコ琉金やダルマ琉金など)で揃えてあげるのが良いでしょう。

琉金(リュウキン)がかかる病気と対策

転覆病

体が自由に動かせなくなり、体がひっくり返って浮いてしまう病気です。消化不良やストレスが原因となり内臓疾患として発病するとも言われ絶対に治るとは言えません。塩浴やメチレンブルーによる対処療法しかありません。転覆病にならないように普段から消化の良い餌、温度を管理する必要があります。

白点病

見た目は身体に白い点が増えていく病気です。寄生虫が原因で水槽内の魚への繁殖力は強いです。導入時に合わせて水槽内に唐辛子を入れておくと初期治療や予防ができ、水草にも影響がないためおすすめ。気になる場合はヒコサンZやアグテン、メチレンブルーで1週間別水槽で薬浴してから水槽に加えるのが最も安全。

尾ぐされ病

ヒレがバサバサとボロボロになっていく病気。魚の風邪とも言われるくらい発症しやすい病気でもあります。塩浴をすると悪化するので注意。適度な水換えをしつつ放置しておいても治りますが、気になるようなら隔離水槽でヒコサンZなどを使って薬浴しましょう。

松かさ病

松かさ病は丸々と膨れ上がり、鱗も逆立っている状態に見える病気です。初期症状から体が少し晴れたように見え、鱗も若干逆立ったように見えるのでおかしいと思ったらすぐに隔離して薬浴する必要があります。末期になると治すことが困難で死に至ります。グリーンFゴールド顆粒などが主な治療薬になります。

琉金(リュウキン)の繁殖と稚魚の育て方

繁殖時期は4月下旬〜5月中旬の春頃

劉瑾は気温が上がりやすくなる4月下旬から5月中旬ごろに繁殖期を迎えます。琉金の産卵方法は産卵床への産み付けになるので、金魚藻と言われるマツモやカボンバアナカリスを産卵する容器に入れておきましょう。メスとオスを1匹ずつ入れるのではなく、メス1匹に対してオスを2匹〜3匹程度入れると確率が上がります。

繁殖のための飼育環境

琉金を繁殖させるためには卵の生存率を上げる必要があります。水草などに付着した卵は酸素を吸収して成長するため、水質が悪く酸素供給量が減れば卵は死んでしまいます。繁殖時期は水温が上がりやすく、水中のCO2濃度が高まるのでエアレーションはきちんとおこないましょう。

ふ化は20度以上で5日間

20度以上の水温になり、卵が5日〜7日ほど経過すると稚魚が誕生します。

琉金の稚魚の餌やり

生まれた琉金の稚魚はヨーサック(自分で吸収する栄養の入った袋)を持っているので1日〜2日は餌やりをしないで様子を見ましょう。2日〜3日が経過するとヨーサックがなくなるため、餌やりが必要です。

稚魚の餌にはブラインシュリンプやミジンコを与えるようにしましょう。金魚の稚魚用の人工餌も売られているのでそちらを活用した方が簡単に育てることができます。

琉金(リュウキン)の育て方によくある質問

琉金の平均寿命は?

琉金の平均寿命は5年から8年になります。個体によっては10年以上生きることがあります。

琉金の飼育は難しい?

琉金(リュウキン)は原種に近いフナのような和金と比べて身体が丸々として大きいです。そのためひっくり返って浮いてしまう転覆病になるリスクがかなり高いです。健康に長生きさせる意味では飼育は和金よりも難しいと言えます。水温餌の質や量、水質に気をつければ琉金(リュウキン)の育成は難しいものではなくなります。

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アクアリウムTIPSではアクアリウムに関する様々なログや情報をお届けしていきます。定期的にコンテストも開催し、アクアリストを繋ぐメディアの運営に努めています。

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