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金魚/出目金の寿命やいじめ対策と飼い方・種類と値段の相場

出目金(デメキン)の飼い方

出目金(デメキン)は琉金や和金に並んで人気のある金魚です。突出した目は上から見る楽しみもあり、外飼育されることも珍しくありません。また、縁日の金魚掬いで和金と一緒に泳いでることもあり、泳ぎ方の違いや上から見たフォルムの違いから、少し特別な金魚と思っている方も多いのではないでしょうか。

出目金は泳ぎがあまり得意でない金魚で、さらに視力も弱い品種のため、餌を見つけて食べることや障害物を避けるが苦手です。そのため、泳ぎの早い金魚との混泳や流木などの素材が多いレイアウトでは飼育することがむずかしいです。

本記事では出目金(デメキン)が健康でいて、病気にならないための飼い方や混泳できる品種、いじめが起きたときの対象方法、出目金の稚魚の育て方などを紹介しているので参考にご覧ください。

目次

出目金(デメキン)の寿命や特徴

出目金(デメキン)の寿命と飼い方
出目金(デメキン)の情報
分類コイ目
コイ科
フナ属
学名Carassius auratus var. 13
別名
大きさ10cm〜15cm
寿命平均5年
10年以上の場合もある
育成難易度
温度18〜26度
水質PH7.0〜PH8.0
硬度1〜19
繁殖産卵床への産みつけ
参考価格870円〜
Carassius auratus var. 13は日本動物水族館協会により定められています。

出目金(デメキン)は突出した目が特徴的

出目金はリュウキンの突然変異(病的原因)を元に品種改良で誕生した金魚が出目金です。祭りの縁日でも見かけるメジャーな金魚で見たことがある人も多いはずです。

飛び出た目が印象的ですが、リュウキンが元になる品種なので、体高と大きく立ち上がったヒレも魅力的です。

出目金(デメキン)の寿命は?

出目金(デメキン)の寿命は平均して5年ほどと言われていますが、飼育環境によっては10年以上生きることも珍しくありません。飼育する魚の中ではかなり寿命が長いのでそれなりの覚悟をもって飼育し始める必要があります。

出目金の大きさは最大20cm程度まで成長する

出目金は成長すると15cm〜20cmにまで成長します。そのため、小さな水槽では終身飼育することはできません。

出目金は近眼で視力が弱いため、なるべく広い水槽で飼育するのがベストです。15cm前後の成魚に近づいた時には、60cmサイズの水槽に住まわせていると安心です。

出目金(デメキン)飼育が難しいワケ

出目金は原種に近いフナのような和金と比べて身体が丸々として大きいです。そのため、ひっくり返って浮いてしまう転覆病になるリスクがあります。健康に長生きさせる意味では飼育は和金よりも難しいと言えます。

水温や餌の質や量、水質に気をつければ出目金の育成は難しいものではなくなります。

出目金(デメキン)の種類と値段

デメキンの色といえば黒という方もいますが、他に赤色、白色が代表的になります。それぞれの色で名称が微妙にちがい、黒ならクロデメキン、赤ならアカデメキン、三色ならキャリコデメキンといったように色によって名称が変わります。また、ヒレの長さも影響しており、短い個体はショートテールデメキンに分類されます。

出目金 更紗色

アルビノ 出目金

出目金 ショートテール

出目金(デメキン)の飼い方

出目金に適した水槽サイズ

出目金(デメキン)は飼育すると20cm程度まで大きくなります。購入時が5cm程度なら30cm水槽でも飼育できますが、10cm程度までに成長すると体格もヒレも大きくなり、さらに視力も弱いので小さい水槽では飼育は向きません。

小さな環境にいればせっかくのヒレも擦れて千切れてしまったり、切れてしまう恐れがあります。また、視力が弱いことで外傷がついてしまい、そこから病気を発病する可能性もゼロではありません。

出目金(デメキン)を飼育する数にも注意が必要で、5cm程度の出目金(デメキン)が幅30cm×奥行20cmほどの水槽なら1匹〜2匹が限度です。水温を高めに設定して飼育する場合は、3匹になると水質悪化のスピードが早まるため管理が難しくなります。

出目金(デメキン)のサイズや数、水温による水質悪化速度に合わせて水槽サイズは選ぶようにしましょう。終身飼育をする場合は60cm水槽を用意した方が良いです。

金魚サイズ水槽サイズ数目安水量
5cm幅30cm×奥行20cm1匹〜2匹16L
10cm幅45cm×奥行き30cm1匹〜2匹27L
15cm幅45cm×奥行き30cm1匹〜2匹27L
20cm幅60cm×奥行き30cm1匹〜3匹57L
水槽サイズと水量一覧

出目金(デメキン)に合う水質

出目金(デメキン)をはじめとする金魚はPH7.0〜PH8.0の中性を好みます。PHがさらに低くなると弱酸性となり、水質的には好みません。どちらかというとPHが8.0以上になる方がまだ平気といったところでしょう。

日本の水道水はPH7.0〜PH8.0の場所も多く水質維持は比較的しやすいはずです。しかし、水質悪化や流木をたくさん入れている、土壌をソイルにしているといったことが原因で弱酸性に傾いてしまうことがあります。PH低下を防止するためにフィルター内に牡蠣殻(カキガラ)を入れるケースも珍しくありません。

出目金(デメキン)に合う水温

出目金(デメキン)は低い水温でも生きられるため無加温飼育ができますが、消化不良を起こして転覆病になるリスクを考えると冬場はヒーターを付けられる環境で育てた方が良いでしょう。

夏場はクーラーやファンが必要

夏場は超高水温になることがほとんど。高水温になると酸欠や水質悪化をまねいてしまします。病気をひき起こすやすくなるので夏場はクーラーや水槽ファンの設置が必要になります。

出目金のオスメスの見分け方

金魚の追い星

オスとメスは追い星といって繁殖期にエラの部分やヒレに発現する白い斑点で見分けることが出来ます。追い星がない個体がメスで、追い星がある個体がオスになります。

その他の見分け方には肛門の形(オスは細長く、メスは丸い)や身体を指で押した時に全体的に柔らかいのがメス、硬いのがオスといった見分け方もあります。

出目金のおすすめの餌と餌の量

出目金(デメキン)をはじめとする金魚は食欲が非常にあるため、餌を決まった時間、決められた量を与えるようにしないと転覆病松かさ病などを発病しやすいです。どちらも治療が難しく難病と言われています。

基本的に金魚は何でも食べますが、体を大きくするために高タンパク質・高脂肪の餌を与え続けると消化不良しやすくなってしまいます。脂質の少ない餌選びをするようにしましょう。また、最近では消化を助ける乳酸菌を配合した金魚の餌も販売されています。

金魚の餌に限らず、フィッシュフードには消費期限があります。消費期限を過ぎると酸化して消化が悪くなりますので、古い餌は捨てて新しい餌を与えるようにしましょう。

購入時は水合わせをしよう

出目金(デメキン)を購入した際は水槽に入れる前に水合わせをきちんと行いましょう。金魚は丈夫という観点から水合わせをせずに入れるケースが多々見られます。(金魚掬いで貰ってきた金魚など)

水合わせをせずに違う水質の水槽へ入れるとPHショックを起こし、すぐに死んでしまうことがあります。また、水温差があればストレスとなり、病気を発病するリスクにもなります。出目金(デメキン)を健康的に育てるためにも水合わせはきちんと行いましょう。

水合わせの一例
  1. 購入してきた袋を水槽に浮かべる。もしくは同じ温度の水が入ったバケツに袋ごと入れて30分放置。
  2. 袋に2〜3ヶ所穴を開けて導入する水槽に浮かべてさらに30分。(穴の空いた面を水中に)
  3. 袋にハサミを入れて先程よりも水が混ざるようにする。さらに30分放置。
  4. 最後に個体を水槽にうつし、袋の水は袋ごと取り除く。(気にならなければ水も入れて良い)

上記は水合わせの簡易的な一例になります。PHをより正確に慎重に合わせストレスを軽減させたい場合は点滴法とってエアチューブを使って飼育水槽から購入した袋へ一滴ずつ水を送り込んで調和せる方法がおすすめです。

点滴法による水合わせがおすすめ

点滴法とは、エアチューブを利用して水を少しずつ加えていき、30分〜1時間ほどかけて水槽の水と購入時の水をチューニングする作業になります。先述したざっくりとした水合わせよりも魚にかかるストレスが少なく、病気の発病防止などに役立ちます。

STEP
水温を合わせる

まずは袋を開けずに水槽にそのまま浮かべて放置しましょう。袋の中身と水槽の水温を合わせるために行います。(※例なので写真は違う魚です)

季節によって温度差があると思いますが、購入してすぐに合わせるならおおよそ30分〜1時間ほど浮かべておけば大差ない温度になっているはずです。

購入時の袋が大きければ、水量も多いので水槽の中身を減らさないと溢れます。

STEP
バケツに袋の水と魚を入れる

水温を合わせたらバケツに袋の水と魚を入れます。冬場の場合は温度が水温が著しく落ちないようにヒーターを投入するのがおすすめです。(当たり前ですが水量とヒーターのサイズ等を間違えないように)

STEP
エアチューブを使って水槽の水を垂らす

エアチューブを水槽に取り付け、その下にバケツを設置します。(水槽からバケツへはサイフォンの原理をしようします。)

STEP
点滴の量は1秒に6滴

点滴法をあまりにゆっくり時間をかけるととんでもない時間になってしまいます。長時間かけても大差ないため、30分〜1時間ほどが良いです。終わったら網で生体を掬い飼育水槽へ移しましょう。

出目金(デメキン)のいじめ対策

混泳から気をつける

出目金(デメキン)は近眼で視力が弱く、さらに泳ぎも得意というわけではないため、餌の分配や行動力のちがいの観点から、泳ぎの速い和金(小赤)やコメットといった金魚との混泳に向いていません。行動力に優劣が生まれるといじめの対象になりやすいので、元から混泳させないことをおすすめします。

いじめを見つけたら隔離する

出目金(デメキン)がつつかれていたり、体当たりをされているようないじめ行為を受けていると判明したらできるだけ早く隔離しましょう。

出目金(デメキン)が弱っているときは塩浴をして体力の回復を待ちます。外傷があるときは病気を起こさないようにメチレンブルーなどで薬浴しておくと良いです。病気や怪我のケアの方法と適切な薬は以下の記事で紹介しています。

出目金(デメキン)の混泳

出目金(デメキン)はヒレが大きく、体がずんぐりしているため、泳ぎが得意ではありません。また、近眼で視力が弱いので混泳もあまり得意ではありません。

出目金(デメキン)の魅力は突出した目だけでなく、大きなヒレも対象です。泳ぎの得意な魚や他の魚にちょっかいをかけるような魚と混泳させるとヒレをかじられてしまったり、追いかけられることによって切れてしまったりする恐れがあります。

混泳は同じ出目金(デメキン)や泳ぎの苦手な金魚が良い

出目金(デメキン)以外の金魚同士での混泳はむずかしいと思った方が良いです。混泳できるとしたら、同じくらいの泳力のある金魚としてピンポンパールや琉金が挙げられます。

オランダ獅子頭やらんちゅうは泳ぎが得意ではないですが、体が大きく当たりが強いので、餌の奪い合いで出目金(デメキン)が負けてしまうといった”当たり負け”による優劣が生まれてしまいます。

出目金(デメキン)がかかる病気と対策

転覆病

体が自由に動かせなくなり、体がひっくり返って浮いてしまう病気です。消化不良やストレスが原因となり内臓疾患として発病するとも言われ絶対に治るとは言えません。塩浴やメチレンブルーによる対処療法しかありません。転覆病にならないように普段から消化の良い餌、温度を管理する必要があります。

白点病

見た目は身体に白い点が増えていく病気です。寄生虫が原因で水槽内の魚への繁殖力は強いです。導入時に合わせて水槽内に唐辛子を入れておくと初期治療や予防ができ、水草にも影響がないためおすすめ。気になる場合はヒコサンZやアグテン、メチレンブルーで1週間別水槽で薬浴してから水槽に加えるのが最も安全。

尾ぐされ病

ヒレがバサバサとボロボロになっていく病気。魚の風邪とも言われるくらい発症しやすい病気でもあります。塩浴をすると悪化するので注意。適度な水換えをしつつ放置しておいても治りますが、気になるようなら隔離水槽でヒコサンZなどを使って薬浴しましょう。

松かさ病

松かさ病は丸々と膨れ上がり、鱗も逆立っている状態に見える病気です。初期症状から体が少し晴れたように見え、鱗も若干逆立ったように見えるのでおかしいと思ったらすぐに隔離して薬浴する必要があります。末期になると治すことが困難で死に至ります。グリーンFゴールド顆粒などが主な治療薬になります。

初心者でもできる出目金の飼育の流れ

STEP
飼育環境を用意する

ブラックネオンテトラの飼育に適した水槽や道具を準備します。その後、カルキ抜きした水を水槽にセットします。水温やレイアウトにも気をつけると良いでしょう。

STEP
水合わせをおこなう

購入したばかりのブラックネオンテトラをすぐに飼育水槽へ入れるとPHショックを起こす可能性があるので、必ず水合わせをおこなうようにしましょう。

STEP
餌を与える

ブラックネオンテトラには顆粒やフレーク、赤虫などを与えます。餌を与えすぎると水質が悪化して病気や死亡のリスクを抱えるので注意が必要です。

STEP
水換えをおこなう

1週間に1回は水換えをおこなうようにしましょう。水換えをしないでおくと病気になるリスクが上がり、尾ぐされ病や白点病になる可能性があります。

出目金(デメキン)の繁殖と稚魚の育て方

繁殖時期は4月下旬〜6月中旬の春頃

劉瑾は気温が上がりやすくなる4月下旬から6月中旬ごろに繁殖期を迎えます。出目金(デメキン)の産卵方法は産卵床への産み付けになるので、金魚藻と言われるマツモやカボンバアナカリスを産卵する容器に入れておきましょう。メスとオスを1匹ずつ入れるのではなく、メス1匹に対してオスを2匹〜3匹程度入れると確率が上がります。

繁殖のための飼育環境

出目金(デメキン)を繁殖させるためには卵の生存率を上げる必要があります。水草などに付着した卵は酸素を吸収して成長するため、水質が悪く酸素供給量が減れば卵は死んでしまいます。繁殖時期は水温が上がりやすく、水中のCO2濃度が高まるのでエアレーションはきちんとおこないましょう。

ふ化は20度以上で5日間

20度以上の水温になり、卵が5日〜7日ほど経過すると稚魚が誕生します。

出目金(デメキン)の稚魚の餌やり

生まれた出目金(デメキン)の稚魚はヨーサック(自分で吸収する栄養の入った袋)を持っているので1日〜2日は餌やりをしないで様子を見ましょう。2日〜3日が経過するとヨーサックがなくなるため、餌やりが必要です。

稚魚の餌にはブラインシュリンプやミジンコを与えるようにしましょう。金魚の稚魚用の人工餌も売られているのでそちらを活用した方が簡単に育てることができます。

出目金(デメキン)の育て方によくある質問

出目金(デメキン)の寿命は?

出目金(デメキン)の寿命は平均して5年ほどと言われていますが、飼育環境によっては10年以上生きることも珍しくありません。飼育する魚の中ではかなり寿命が長いのでそれなりの覚悟をもって飼育し始める必要があります。飼育方法についてはこちらをご参照ください。

出目金(デメキン)の視力は?

出目金(デメキン)は目が他の金魚と違って肥大しており、視力が良いのでは?と思う方もいるかもしれません。出目金(デメキン)の突出した目玉は病的要因から品種改良されたもので、大きいからといって視力が良いわけではありません。

むしろ視力は弱く、餌を見つけることが苦手なのでうまく成長させることができなかったりします。混泳させているときは餌がきちんと行き渡るように観察することが必要になります。

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アクアリウムTIPSではアクアリウムに関する様々なログや情報をお届けしていきます。定期的にコンテストも開催し、アクアリストを繋ぐメディアの運営に努めています。

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