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メダカの針病(ハリ病)は頭を振るように泳ぐ!原因と薬治療法を解説

メダカの針病の原因と治療

針病(ハリ病)はメダカがよくなる病気で、尾ビレが閉じてするどく針のようになるのが特徴です。

針病(ハリ病)になるとヒレが使うことができないので、身体を揺らすように泳ぎます。そのため、体がひっくり返りそうになるので、転覆病のなりかけにも見えます。

しかし、針病(ハリ病)は全てのヒレが閉じてしまう決定的な違いがあるので見極めやすいです。また、致死率が高く、おかしいと思ってから数日以内には死んでしまうケースがほとんどです。

衰弱すいじゃくする進行度がかなり早い病気なので早期発見と早期治療が求められます。メダカを大切に思うなら針病(ハリ病)の症状と原因、治療の流れを知っておくべきです。

目次

ほぼ死に至る「針病(ハリ病)」とは

メダカの針病の写真

針病(ハリ病)とはメダカグッピー、プラティ、モーリーなどカダヤシ科に見られる病気です。

尾ビレや胸ビレ、腹ビレが本来開いているはずなのに閉じてしまい、針のような姿になる症状が針病(ハリ病)の由来になっています。

身体が弱い稚魚のときに発症する確率が高く、致死率が非常に高い病気です。また、魚病薬を販売するメーカーで針病(ハリ病)を明確に扱っているところがないことから、明確な治療方法が確立されていない病気になります。

ただし、尾ぐされ病の原因菌であるカラムナリス菌と同じではないかという説が強く、ほとんどの治療シーンで対カラムナリス菌の魚病薬が使われています。

針病(ハリ病)の症状と症例写真と動画

針病(ハリ病)の症状
  • 尾ひれが閉じている
  • 頭をふって泳いでいる
  • 水流に負けて流される
  • 水面をはうように泳ぐ

針病(ハリ病)の初期症状

針病
尾ビレが鋭くなっている

針病(ハリ病)の最大の特徴は尾ひれが「閉じて開かない」ことです。健康なメダカは尾ひれが必ず開いています。

健康なメダカは尾ひれのスナップを効かせて泳ぐのに対して、針病(ハリ病)になったメダカは全身を使って泳ぎます。

また、初期症状ではヒレが閉じていることは少ないですが、お腹が凹んでいくるケースがあります。

針病(ハリ病)の泳ぎ方はこちらで公開

ただし、泳力が落ちているので水面をはうようにしか泳げなかったり、わずかな水流にも逆らえなかったりします。まだ頑張って泳いでいる、食欲があるときは初期症状なので塩浴やメチレンブルーの投薬で治る可能性があります。

針病(ハリ病)の末期症状

針病(ハリ病)による衰弱は早く、末期症状で見つかると翌日には死んでることも珍しくありません。

尾ビレを始めとする全てのヒレが閉じていることは初期症状と変わりませんが、自分で泳ぐことができずに水槽のふちに張り付いていたり、食欲がなかったりすると手遅れの可能性が高いです。

水槽から隔離するときは新しい水道水を使わずに飼育水だけを使用するようにして水質変化によるストレスをあたえないようにすべきです。

針病(ハリ病)の発生原因

水温が安定しない

針病(ハリ病)を発症する原因で代表的なのは水温が安定しない環境での飼育です。特に室内飼育は人の生活リズムによってコロコロ温度が変化するので注意が必要です。

冬ならエアコンをつけっぱなしにするか、ヒーターを設置しないと温度が安定しません。室内でも温度が安定しなければ針病(ハリ病)を発症します。

夏場は水温が高すぎると針病以外の症状も引き起こしやすいので水温を下げる取り組みが5月頃から必要です。

水質が安定しない

水換え頻度がまばらだと水質悪化から針病(ハリ病)を起こすことがあります。水質が悪くなると針病(ハリ病)以外の病気も引き起こしやすいので掃除をサボらないようにするべきです。

針病(ハリ病)の治療方法

針病(ハリ病)の治療方法は確立されていないため、実際に試して症状の改善が見込めた方法を紹介します。環境や症状によっては改善が見込めないので予めご了承ください。

治療期間目安1週間
餌やりなし
STEP
隔離水槽を用意する
水温管理は必要

針病(ハリ病)になったメダカを隔離するために水槽を用意します。ガラスの水槽ではなく、100円ショップで売られているタッパーでも問題ありません。

飼育水槽と同じ水を用意する

かなり弱っているので飼育水をそのまま使用することをおすすめします。新たに用意した水は水合わせに体力を使うのでおすすめしません。

水温は22度〜24度をキープ

水温差が原因で針病(ハリ病)を発症している可能性があるので、再び水温が安定しない環境に置いておくと回復するどころか弱ってしまいます。

水温は活発化する22度〜24度を維持するとよいです。水温が高すぎると水質の悪化が早まります。

STEP
別水槽に移す
別水槽に移す

針病(ハリ病)の個体を見つけたら別の水槽に移します。針病(ハリ病)の個体を飼育水槽から移す理由は4つあります。

  1. 感染リスクがゼロではない
  2. 健康個体につつかれて弱る
  3. 同じ水流で過ごせない
  4. 治療に専念できる

感染リスクがゼロではない

針病(ハリ病)が1匹確認されると同じ水槽で複数匹が針病(ハリ病)にかかっていることがよくあります。同じ環境だから同時に発症した可能性もありますが、感染する可能性があると思って隔離した方が被害の拡大を防げます。

健康個体につつかれて弱る

基本的にメダカはほかのメダカを気にしないですが、ずっと水面にいるのでつつかれることがあります。つつかれたメダカは抵抗できないのでどんどん弱ってしまいます。

同じ水流で過ごせない

針病(ハリ病)のメダカは濾過フィルターの水流やエアレーションによる水面の揺れに抵抗することができないので、流れに巻き込まれて体力を消耗してしまいます。

治療に専念できる

水槽を隔離すれば外からのストレスがなくなり、水流もなくすことができるので治療に専念することができます。

STEP
塩浴と薬浴をおこなう
アグテン投薬

針病(ハリ病)にかかるということは死亡することに王手がかかっている状態と言っても過言ではありません。そのため、塩浴と薬浴をして症状の改善を図るべきです。

塩浴をする理由

塩浴をして水中の塩分濃度をメダカの体内塩分濃度である5%に近づけることでストレスを減らすことが狙えます。

5%の塩分濃度にするには1リットルあたり5gの塩を入れればOKです。

魚病薬はメチレンブルーなど

針病(ハリ病)の治療で使用するのは尾ぐされ病でも使われるメチレンブルー、アグテンです。他にはエルバージュエースやグリーンFゴールドリキッドがありますが、薬の効果が強いため最初から使用するのはリスクが高いです。

メチレンブルーやアグテンは薬効がマイルドなので怯むことなく使用できます。薬浴期間は1週間程です。魚病薬の使い方は以下の記事を参照下さい。

魚病薬薬効の強さ
アグテン
ヒコサンZ
グリーンFリキッド
メチレンブルー
グリーンFゴールドリキッド
エルバージュエース

メダカの針病(ハリ病)に関するよくある質問

針病(ハリ病)に使われる魚病薬は何がありますか?

尾ぐされ病で使用される魚病薬が効果的です。薬効は低いですが、アグテンやメチレンブルーは初心者でも使いやすくおすすめです。他に効果的な魚病薬については「針病(ハリ病)の治療方法STEP3」をご覧ください。

針病(ハリ病)はどんな魚がなる病気ですか?

針病(ハリ病)になる魚はメダカ、グッピー、プラティ、モーリーといったカダヤシ科の魚がほとんどです。水温が安定しなかったり、水質が悪い状態が続いたりすることで発症する傾向にあります。詳しくは「針病(ハリ病)の発症原因」をご覧ください。

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