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難しいディスカス飼育を解決!水槽の選び方や混泳相性を解説

難しいディスカス飼育を解決

ディスカスは円盤の形をした15cm〜20cm程度まで成長する中型の熱帯魚です。熱帯魚の中でも体色が非常に華やかで熱帯魚の王様と呼ばれるほどです。

ディスカスは単独飼育よりも複数飼育することが望ましいため、単に飼育するにも大きな水槽が必要です。また、ディスカスは油分の多いディスカスハンバーグという餌を与えることがほとんどなので、水を汚しやすいという課題を抱えています。

そのため、砂利を敷いたり、水草を植えたりしないベアタンク式での飼育が求められます。この記事ではディスカス飼育に必要な環境の準備や元気がなくなっている時の対処方法、繁殖のポイントなどをまとめています。ぜひ参考にご覧ください。

目次

ディスカスの意味や難しい魚と思われる訳

ディスカス
ディスカスの情報
分類シクリッド科
シムフィソドン属
学名Symphysodon
別名
大きさ3〜20cm
寿命5年〜10年
育成難易度
温度28〜31度
水質6.0〜7.5
硬度1〜15
繁殖産みつけ
参考価格4,000円〜40,000円

ディスカスの意味や魅力

ディスカスは平たく円盤の形をした極彩色が魅力的な中型の熱帯魚です。大きさは15cm〜20cmほどに大きくなるため、小さい水槽での飼育は稚魚くらいしかできません。

ディスカスは非常に鮮やかな体色が1番の特徴で、熱帯魚の王様とも呼ばれるほどです。水草水槽レイアウトに泳がせても美しいですが、ベアタンク飼育でディスカスを単体で鑑賞するアクアリストも多くいます。

ディスカスの飼育と適正水槽

ディスカスは品種改良が進み単色だけど光沢がかかっているような個体や濃いラインが網目のように入った個体、グラデーションのような色合いの個体などさまざまな種類が存在するのも魅力の一つです。

ディスカスは直訳でも円盤で、陸上競技のフィールド種目の円盤投げとも訳されます。実はディスカスの全長と円盤投げで使う円盤はほとんど同じ大きさです。

ディスカスの飼育が難しいとされる理由

現在でこそ、アクアリウム器具やグッズの発達によって良好な水質維持や健康的な餌、水温管理ができるようになっていますが、20〜30年前になると高水温をキープしながら良好な環境を維持するのが難しく長生きさせたり、大きく育てることができなかったりして育成が難しいとされていました。

現在はディスカスを本気で飼育しようと思えば環境を維持するグッズは通販でも揃えやすいので飼育難易度はかなり落ちたように思うアクアリストも多いようです。しかし、現代においても難しいとされる要因はいくつかあるので参考にご覧ください。

小さい水槽は単独、大きい水槽は5匹以上が理想

ディスカスはグループで行動する種のため、複数飼いが理想的と言われています。2匹の場合、相性が悪いと最悪ですし、3匹だといじめが発生するリスクがあります。平和的な環境を維持するには5匹以上で飼育するのが理想的です。

ただし、60cmレギュラー水槽では5匹飼いは大きくなるほど窮屈になり、水が汚れる速度も尋常ではないため飼育は困難になります。大きい水槽を用意できない場合は、振り切って単独飼育にすることを推奨します。1匹飼育でも水槽の汚れをチェックできるベアタンクが良いですが、隠れられる物は入れてあげたいところです。

成長不良で寿命が短い場合もある

成長不良とは長期育成をしても大きくならなず、弱ってしまう個体を指します。ディスカスは品種改良種であるため、成長がうまくできない先天性の個体も存在します。

複数飼いの場合、成長できないことからいじめにあったり、餌を獲得できなかったり不遇が続いてしまいます。成長不良を起こす個体の特徴として体よりも目が大きく発達している、餌をあまり食べないといったことが挙げられます。

成長速度は1ヶ月に約1cmが健康的

健康的に成長するディスカスは1ヶ月あたり1cm程度成長します。ショップで販売されている個体は3cm〜5cmなので、1年間かけて15cm程度まで成長できると御の字でしょう。

大きさは20cm、寿命は15年

ディスカスの大きさは成魚になると15cm〜20cmほどまで大きくなります。ショップで販売されている個体は3cm〜5cm程度なので、最大サイズを知らないと大きくなった時に水槽のサイズアップができずに飼育を断念せざるを得ない、もしくは劣悪な環境で育ててしまうといったことになりかねません。ディスカスは5年〜10年ほど生きるとも言われているので長期的な計画を立てる必要があります。

ディスカスの人気の傾向

人気の動向
アピストグラマ
100
ディスカス
5

ディスカスは熱帯魚の王様と呼ばれますが実際の人気はそこまで高くありません。同じシクリッド系で観賞魚としてメジャーなアピストグラマの人気を100%とするとディスカスの人気は5%程です。

人気指数は当サイト独自に調査した結果です

ディスカスの飼育に必要な水槽の大きさ

45cm水槽でディスカスは飼えるのか

飼育推奨数1〜2匹まで

45cm水槽はキューブ水槽なら85リットルを確保できるため、ペア飼育くらいは可能になります。成魚になるとサイズが大きいので5匹以上の飼育は非常に厳しいです。また、45cmキューブ水槽を置くスペースも確保しづらいのも欠点です。単独もしくはペア飼育なら水量は落ちますが60cmレギュラー水槽が良いでしょう。

45cmレギュラー水槽は約30Lの水量しか確保できないため、単独飼育でも難しいです。

60cm水槽で何匹飼えるのか

飼育推奨数1〜2匹まで

60cm水槽のスリムタイプは約30Lの水量しか確保できないため、ディスカスの飼育には向いていません。単独飼育でも奥行が14cm程度しかないので環境としては最悪です。

60cmレギュラー水槽なら約60Lの水量が確保できるので単独飼育もしくはペアでの飼育が可能です。3匹以上の場合、喧嘩やいじめがなければ飼育できますが、トラブルが起きた時に別途水槽を用意する必要があります。

90cm水槽で何匹飼えるのか

飼育推奨数5〜6匹まで

90cmレギュラー水槽(90cm×45cm×45cm)は水量を約180L確保することができ、遊泳スペースも確保できるのでディスカスの飼育に適している環境を用意できます。5匹〜6匹入れても問題ないのでいじめといったリスクを抑えて飼育することができます。

水槽のレイアウトはベアタンクがおすすめ

ディスカスはベアタンク色がおすすめ

ディスカスは大きく、ディスカスハンバーグといった油分の多い餌を食べるため水が非常に汚れやすいです。水が汚れやすい分、水換えの頻度や量を多くする必要があります。

水換えの量や頻度、水の汚れやすさから、見た目を意識した水草水槽との相性はよくありません。また、ディスカスは食べ残しや糞を嫌います。そのため、水槽のレイアウトは床砂や水草を入れない生体だけで飼育するベアタンクが理想です。

水槽に何かを入れるとしても取り出して掃除がしやすい流木や土管にするとよいです。ベアタンクなら食べ残しや糞を狙って取り除くことができ、水質を良好にキープしやすくなります。

ディスカスの飼育ポイント

水温・水流・pH

ディスカスの分布するアマゾン川流域の水質で見ると流れの少ないブラックウォーターとされています。そのため、水質は弱酸性のPH5.5〜6.5ほどが良いとされています。

ですが、実際の多くのアクアリストがブリードしてきた歴史を見ても弱酸性に特化させる必要はなく、水道水で再現可能なPH7.5前後でも問題ありません。地域によってはPHが高すぎる水道水のばあいがあります。そんな時はフィルターを通してPHを下げる工夫が必要です。

水流については強くならないように調整してあげると良いです。水温は熱帯魚の中でも高水温の28度〜31度ほどが理想です。

購入時は水合わせをしよう

水合わせの一例
  1. 購入してきた袋を水槽に浮かべる。もしくは同じ温度の水が入ったバケツに袋ごと入れて30分放置。
  2. 袋に2〜3ヶ所穴を開けて導入する水槽に浮かべてさらに30分。(穴の空いた面を水中に)
  3. 袋にハサミを入れて先程よりも水が混ざるようにする。さらに30分放置。
  4. 最後に個体を水槽にうつし、袋の水は袋ごと取り除く。(気にならなければ水も入れて良い)

上記は水合わせの簡易的な一例になります。PHをより正確に慎重に合わせストレスを軽減させたい場合は点滴法とってエアチューブを使って飼育水槽から購入した袋へ一滴ずつ水を送り込んで調和せる方法がおすすめです。

点滴法による水合わせがおすすめ

点滴法とは、エアチューブを利用して水を少しずつ加えていき、30分〜1時間ほどかけて水槽の水と購入時の水をチューニングする作業になります。先述したざっくりとした水合わせよりも魚にかかるストレスが少なく、病気の発病防止などに役立ちます。

STEP
水温を合わせる

まずは袋を開けずに水槽にそのまま浮かべて放置しましょう。袋の中身と水槽の水温を合わせるために行います。

季節によって温度差があると思いますが、購入してすぐに合わせるならおおよそ30分〜1時間ほど浮かべておけば大差ない温度になっているはずです。

購入時の袋が大きければ、水量も多いので水槽の中身を減らさないと溢れます。

STEP
バケツに袋の水と魚を入れる

水温を合わせたらバケツに袋の水と魚を入れます。冬場の場合は温度が水温が著しく落ちないようにヒーターを投入するのがおすすめです。(当たり前ですが水量とヒーターのサイズ等を間違えないように)

STEP
エアチューブを使って水槽の水を垂らす

エアチューブを水槽に取り付け、その下にバケツを設置します。(水槽からバケツへはサイフォンの原理をしようします。)

STEP
点滴の量は1秒に6滴

点滴法をあまりにゆっくり時間をかけるととんでもない時間になってしまいます。長時間かけても大差ないため、30分〜1時間ほどが良いです。

終わったら網で生体を掬い飼育水槽へ移しましょう。

水換え頻度と変える水量

ディスカスの餌は水を汚しやすいため、最低でも1週間に1回は換水が必要です。可能なら毎日少しずつ水換えをおこなうのがベストです。

毎日の場合は食べカスと糞を取り除くことを中心に10%〜20%程度の水換えで良いでしょう。1週間に1回の水換えをおこなう場合は、50%〜60%程の水換えを行い、食べカスや糞を可能な限り取り除きます。

大規模な水換えは温度変化が生じやすいので、特に冬場の水温低下には注意を払う必要があります。ディスカスがいる水槽のヒーターを切らさず、新しい水の温度も水槽と同一となるように注水する必要があります。

ブラックウォーターを意図的に作り出している場合は、日本の水道水とPHが大きく離れるのでPHショックが起きないようにPHを測ってから注水する必要があります。

ディスカスのおすすめの餌や食べない餌

ディスカスハンバーグが王道

ディスカスハンバーグとは栄養素を非常に多く含み、ディスカスの食いつきが非常に良いねり餌になります。ディスカスハンバーグにも種類があり、色揚げに用いられるアスタキサンチンやスピルリナを豊富に混ぜたものや食欲不振や白糞をしてしまう時に有効な虫下しハンバーグがあります。

ディスカスハンバーグは水をかなり汚すため、食べ残しはこまめに除去する必要があります。可能なら毎日食べカスは除去したいところ。

ディスカスが食べる人工飼料

ディスカスが食べる人工飼料(フレーク)としてテトラ社のテトラディスカスというフレークが有名ですが、食いつきが悪い個体がいたり、実際に食べる量や栄養を確保できないといったことがあるため、大きく健康的に育てることを思うならディスカスハンバーグが良いでしょう。

ディスカスが餌を食べない時の対処法

ディスカスが餌を食べない原因として挙げられるのは、①寄生虫がついている、②ストレスで食欲がない、③水温が低くて食欲がない、④好みの餌ではないといったことが挙げられます。寄生虫がついていたり病気なディスカスは白糞をするので判断がしやすいです。

ストレスや水質変化によって食欲がない場合は水槽内のTDSを計測したり、水温を上げたりして調子が上がるか確認しましょう。ディスカスハンバーグにはいくつか種類があるので好みに合うまで何個か試すのもアリです。

ディスカス飼育におすすめのフィルター

スポンジフィルター

スポンジフィルターは餌頻度によっては濾過能力が追いつきませんが、水槽内の酸素確保がしやすくなります。水換えをこまめにやることができるならスポンジフィルターでも十分運用できます。

スポンジフィルターは水流を作らないので稚魚の飼育にも役立ちます。エアレーションの強さはディスカスの個体数や稚魚の有無によって強さを変更するのが良いです。

上部フィルター

上部フィルターは水槽上に設置するタイプのフィルターでウールマットの交換が手軽に行えるメリットがあります。また、濾過材のカスタマイズ性も高いので濾過能力も高いです。

安価でありながら濾過性能が高く、フィルター内の掃除がしやすいことから上部フィルターを選ぶアクアリストは多いです。

オーバーフロー

設置費用がかかりますが、濾過性能はダントツで優れているのがオーバーフロー式です。水槽台の下に濾過槽を設ける形になります。また、上部フィルターなどを設置しないので見た目もスッキリさせることができます。

ディスカスと混泳できない魚は多い

シクリッド系との混泳は不向き

シクリッド系の魚にはエンゼルフィッシュやラミレジィが挙げられることが多いです。シクリッド系は縄張り意識が強いことが特徴です。

大人しく別種の共生を受け入れるグループもいますが、常に攻撃的になってしまうグループも存在します。一般的にはディスカスは温和で混泳しやすいというショップもありますが、トラブルが起きれば水槽を増やさざるを得ません。

混泳を考える場合、水槽を増やす覚悟はもって望まれた方が生き物のためと言えます。リスクをカバーできない場合は混泳はおすすめしません。

プレコとの混泳も推奨しない

ベアタンクで飼育する際に食べカスやコケ除去を目的としてプレコを導入したい方も多いことでしょう。しかし、プレコとの混泳も避けるべき、混泳させても大丈夫という意見に分かれます。

相互に追いかけ回す存在になったり、ディスカスの体表を舐めるリスクがあることが挙げられるので混泳を積極的に推奨はできません。

ちなみにベアタンク飼育なら人の手による掃除の方が綺麗に保ちやすいです。ディスカスのサイズが大きくなっても余裕が生まれる水槽で飼育できる場合は混泳に挑戦して見ても良いですが、余裕がない場合は水槽はおもちゃ箱ではないので無理に詰め込むことは避けるべきです。

ディスカスの販売/通販をしている専門店

Disc&Disk

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この記事を書いた人

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