レインボーテトラの飼い方(繁殖・混泳・水質)
レインボーテトラはエンペラー・テトラに似るが、赤い目や薄いブラックラインで区別できる。成魚の雄はゴールド、シルバー、ブルー、レッドの繊細な模様が魅力的です。飼育は弱酸性の軟水と25度C前後の水温がベストです。臆病な性格なカラシンなので混泳には注意が必要です。
レインボーテトラの概要
レインボーテトラの情報 | |
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分類 | カラシン目 カラシン属 |
学名 | Nematobrycon lacortei |
類似 | エンペラーテトラ |
大きさ | 5cm |
寿命 | 3年~5年 |
育成難易度 | |
温度 | 22〜26度 |
水質 | 6.0〜7.0 |
硬度 | 軟水 |
繁殖 | ばら撒き |
レインボーテトラの特徴
レインボーテトラは、エンペラー・テトラに似ていますが、赤い目や薄い体側のブラックラインで識別可能です。成魚の雄は、ゴールドやシルバー、ブルー、レッドなどの繊細な模様で非常に美しいです。
ワイルドものの入荷状態にはバラつきがあり、臆病な性格のため単独飼育がおすすめです。飼育には弱酸性の軟水と、25度前後の水温が理想的です。
レインボーテトラの飼育方法
購入時は水合わせをしよう
- 購入してきた袋を水槽に浮かべる。もしくは同じ温度の水が入ったバケツに袋ごと入れて30分放置。
- 袋に2〜3ヶ所穴を開けて導入する水槽に浮かべてさらに30分。(穴の空いた面を水中に)
- 袋にハサミを入れて先程よりも水が混ざるようにする。さらに30分放置。
- 最後に個体を水槽にうつし、袋の水は袋ごと取り除く。(気にならなければ水も入れて良い)
上記は水合わせの簡易的な一例になります。PHをより正確に慎重に合わせストレスを軽減させたい場合は点滴法とってエアチューブを使って飼育水槽から購入した袋へ一滴ずつ水を送り込んで調和せる方法がおすすめです。
点滴法による水合わせがおすすめ
点滴法とは、エアチューブを利用して水を少しずつ加えていき、30分〜1時間ほどかけて水槽の水と購入時の水をチューニングする作業になります。先述したざっくりとした水合わせよりも魚にかかるストレスが少なく、病気の発病防止などに役立ちます。
まずは袋を開けずに水槽にそのまま浮かべて放置しましょう。袋の中身と水槽の水温を合わせるために行います。
季節によって温度差があると思いますが、購入してすぐに合わせるならおおよそ30分〜1時間ほど浮かべておけば大差ない温度になっているはずです。
購入時の袋が大きければ、水量も多いので水槽の中身を減らさないと溢れます。
水温を合わせたらバケツに袋の水と魚を入れます。冬場の場合は温度が水温が著しく落ちないようにヒーターを投入するのがおすすめです。(当たり前ですが水量とヒーターのサイズ等を間違えないように)
エアチューブを水槽に取り付け、その下にバケツを設置します。(水槽からバケツへはサイフォンの原理をしようします。)
点滴法をあまりにゆっくり時間をかけるととんでもない時間になってしまいます。長時間かけても大差ないため、30分〜1時間ほどが良いです。
終わったら網で生体を掬い飼育水槽へ移しましょう。
レインボーテトラの好む水質
飼育には弱酸性の軟水と、25度前後の水温が理想的です。水温が20度を下回ると動きが鈍くなり、低床や水草などの隠れ家に身を寄せて動かなくなります。
長期的な飼育は難しくなり、病気を発病してしまうリスクもあるため、気温が下がる10月以降を目安にヒーターの導入もしくは室内の温度を高くするといった工夫が必要です。
夏場は高水温に気をつけよう
夏場は暑さ対策をしなければ水温が28度以上になるので酸欠状態になったり、水が汚れやすくなります。したがって、ファンやクーラーの設置は5月頃からすべきです。
冬場の水換えは水温に気をつけよう
冬場は水道水と水槽内の温度差があるとストレスによって病気になったり衰弱してしまう場合があります。水換えをする時は水温を合わせてから水を入れるようにしましょう。
レインボーテトラの餌
レインボーテトラは何でも食べます。そのため給餌に困ることはないでしょう。ただし、購入直後は警戒して餌を全く食べないということもあります。
他に同サイズの魚が食べる姿から餌を食べることを素早く学習しますが、水槽自体に初めていれた生体がレインボーテトラの場合、慣れるのに時間がかかる場合があります。
レインボーテトラの繁殖方法
カラシン科の繁殖方法になります
カラシン科の繁殖のながれ
カラシン科の繁殖を成功させるにはまず、種親を良い状態で育てなければなりません。種親が成熟すると、産卵用の水槽を用意し、種親を導入します。
最も活発な雄と腹部がふっくらした雌を選び、導入後、早ければ翌日、遅くても2〜3日以内に産卵行動が始まります。一般的なカラシンは、雄と雌が体を密着させて振動させることで放卵、放精を行い、2〜3時間で産卵が終了します。しかし、その後種親は卵を食べる可能性があるので、卵を隔離する必要があります。
繁殖方法に必要な個体数
繁殖にチャレンジする際、最初に種親となる魚を10匹くらい購入することをおすすめします。
その後、繁殖の際は、最も活発な雄と、腹部がふっくらしている雌を選ぶのが良いです。通常は雄1匹と雌1匹を導入するのが一般的ですが、種類によっては多めに導入することも検討した方が良いです。
繁殖に必要な環境
繁殖を促すためには、特定の水質と水温が求められます。ブリード系カラシンの場合、水のpHは中性からやや酸性の範囲が適しており、水温は25~26度を目安とするのが良いです。
また、水槽の設置場所は、静かで間接的に光が入る場所がベストです。明るすぎる場所は避け、暗い場所の場合はライトで調整することをおすすめします。
繁殖に必要な水草や道具
産卵の場として、ウィローモス、カボンバ、ジャワモスなどの水草がよく使用されます。特にウィローモスは手に入りやすく使いやすいのでプロも御用達です。
水槽のサイズは45cm〜60cmが適しており、フィルターは稚魚が吸い込まれないスポンジフィルターがおすすめです。通常のフィルターを設置すると稚魚が吸い込まれるリスクがあるので基本は取り付けません。
稚魚の育成で気をつけること
ふ化した稚魚は約24〜36時間で生まれ、透明で非常に小さいため発見が難しいことがあります。ふ化後3〜4日で泳ぎだしますが、この時期にはインフゾリアを主食とすることが一般的です。
稚魚がブラインシュリンプの幼生を食べられる大きさになったら、それをふ化直後のものを主食として与え、少なくとも1日に2回以上与えることが重要です。
この際、水質の悪化を防ぐために、定期的に換水を行い、換水時にはエアチューブを使用して稚魚を吸い込まないよう注意する必要があります。
おすすめの混泳・混ぜても平気な魚・エビ
カラシン | プレコ |
エビ | コリドラス |
グラミー | ベタ |
スネークヘッド | ポリプテルス |
臆病な性格なので導入はレインボーテトラだけの水槽から始めるべきです。慣れてくれば、温和かつ、低層を泳ぐ魚との混泳が可能です。
レインボーテトラの死因や病気対策
レインボーテトラは白点病や尾ぐされ病を発症しやすいです。集団飼育することがほとんどなため、1匹の発症を確認した時点でまとめて薬浴できると理想的です。白点病の疑いがあれば水槽全体をアグテンに漬けるのも一つの手です。
白点病
見た目は身体に白い点が増えていく病気です。寄生虫が原因で水槽内の魚への繁殖力は強いです。導入時に合わせて水槽内に唐辛子を入れておくと初期治療や予防ができ、水草にも全く影響がないためおすすめ。
気になる場合はヒコサンZやアグテン、メチレンブルーで1週間別水槽で薬浴してから水槽に加えるのが最も安全です。
尾ぐされ病
ヒレがバサバサとボロボロになっていく病気です。魚の風邪とも言われるくらい発症しやすい病気でもあり、水質変化(PHの上下動や水温変化など)によって引き起こされることが多いです。
かなり症状が進行した状態で塩浴をおこなうと悪化するおそれがあります。適度な水換えをしつつ放置しておいても治りますが、症状が改善しないときは毒性の低いヒコサンZなどを使って薬浴しましょう。