気温が20度前後になってきたら水槽にもヒーターを設置するようにしましょう。無加温の飼育魚以外は寒暖差で病気や突然死(原因不明の死)につながりやすいです。特に熱帯魚を飼育している人は10月以降からヒーターの導入を考えましょう。この記事では小型水槽向けのおすすめヒーターを紹介しています。
水槽ヒーターを導入する前に
GEXは壊れやすいので危険!
GEXは他メーカーと比べて安い傾向にありますが、故障事故の報告も非常に多いことで有名です。筆者もGEX製のヒーターを使っていましたが、ヒーターが故障し多くの生体が死んでしまう出来事がありました。したがって当ブログではGEX製のヒーターはおすすめしません。

必要なワット(W)数を把握する
水槽ヒーターにはそれぞれワット数が明記されています。水槽のサイズ(水量)によって求められるワット(W)数が異なります。水量に対してヒーターのW数が低いとずっと荷電することになり、電気代が掛かるだけでなく、ヒーターも壊れやすくなります。
逆に水槽に対してヒーターのW数が高ければ水温の維持がしやすく、電気代も抑えられる可能性があります。ただし、W数が大きいものほどスペースを取るので小型水槽には合わない問題が出てきます。
水槽の適温度を知る
水草水槽であれば20〜26度の間をキープするのが望ましいです。またこれに付随して熱帯魚の適温もほとんどが20〜26度になります。外的要因によって適温から外れない23〜25あたりをキープするのが良いでしょう。
電気代はいくら?
電気代早見表 | |
ワット数 | 30日/24時間稼働 |
10W | 200円 |
30W | 582円 |
40W | 777円 |
50W | 971円 |
60W | 1,165円 |
70W | 1,359円 |
80W | 1,554円 |
90W | 1,748円 |
100W | 1,942円 |
全国家庭電気製品公正取引協議会で定めている 1kWh単価 27.0円を元に算出しています。
小型ヒーターの選び方
ヒーターのタイプを知ろう
水槽を温めるヒーターはいくつか種類があります。ざっくり分けると3種類。
- オートヒーター(定められた温度にする)になっているもの
- サーモスタッドとヒーターが別々になっているもの
- 水槽の外に設置するパネルヒーター
小型水槽に適してるのはオートヒーターかパネルヒーターになります。水槽の中を広く見せたい場合は、設置を外にできるパネルヒーターが良いでしょう。
ただ、温度調節が必要なので、導入の際は気をつけて観察する必要があります。一方でオートヒーターは場所を少し取られるものの、温度調節は自動でやってくれるので設置するだけで扱いは楽です。
水量に合わせてヒーターを選ぼう
小型水槽にも0.7L〜24Lまでと幅が広いです。内容量24Lの水槽に7L向けのヒーターを入れても温まらず、24時間ヒーターのスイッチが稼働してしまうのでお金だけかかってしまいます。ヒーターの水量を確認した上で、水槽の景観とW数の兼ね合いからヒーターを選ぶのがベストです。
ボトリウムや金魚鉢はパネルヒーター
ボトルアクアリウムなどの水槽はヒーターが入らないことがほとんどなのでパネルヒーターで容器を温めるのがベスト。ただし、パネルヒーターは表面温度によって温度コントロールする商品なので、室内温度にかなり左右されます。
水槽内が冷えきってしまうことは防げるとしても、水槽温度が逆に高すぎてしまう場合もあるので扱いは特に注意が必要です。
景観も良く温度設定も楽な商品
夏も冬も温度管理してくれ、さらに水槽内もスッキリにしてくれる商品はあります。
ゼンスイから出ているTEGARU テガルです。
こちらはデジタルで温度を設定でき、夏場はクーラーとして作動、冬はクーラーとして作動する優れもの。費用はヒーター単体と比べると6〜12倍ほどする18500円なのでかなり高く感じます。ただし、クーラーとしての機能もついているので夏場のクーラーや扇風機設置費を削減できます。
7L水槽におすすめのヒーター
ベタ水槽 | 15cmキューブ水槽 | 20cmスリム水槽 |
10〜20Wのものを選ぼう
7L水槽はスペースが狭いため、レイアウトや泳域の確保のためにもヒーターはできるだけ小さいものを選ぶ必要があります。最もおすすめなのは、水槽内に設置する必要がないパネルヒーター型。
ただし、外的温度で調整するものなので、部屋があまりに寒いといった場合は、期待温度以上で設定しないといけないため、調節が難しいです。初心者の方は自動で温度管理ができる水槽内設置型のヒーターを選びましょう。
ビバリア マルチパネルヒーター
ニッソー マイクロディスクヒーター
コトブキ工芸 コンパクトオート 21W
12L水槽におすすめのヒーター
20cmキューブ水槽 | 25cm水槽 | 30cm長方形水槽 |
40〜50Wを目安に選ぼう
ワット数の高いものを選び、温度の振り幅を小さくするやり方もアリ。ただ、ワット数が大きくなるほどヒーターの大きさが大きくなるので、無難なのは40〜50Wの水中ヒーターです。
ビバリア マルチパネルヒーター 14W
エヴァリス プリセットオートヒーター 40 ST
13Lまでカバーできるヒーター。サイズは小さく薄型なのでレイアウトの邪魔になりづらいです。生体が入り込む形状になっていないので、挟まって死亡する事故もほとんど起きません。
コトブキ工芸 kotobuki コンパクトオート 42W
コトブキ工芸 kotobuki カバーオートSH 50W
小型の中でも水量が多い水槽で使いましょう。水深の低い水槽での使用は勧められていません。また、ヒーターを覆うような使い方も非推奨ですので気をつけましょう。
24L水槽におすすめのヒーター
30cm長方形水槽 | 30cmキューブ水槽 | 45cmスリム水槽 |
80W前後が良い
24L以上の水槽になると低いワット数では補いきれず、絶えずヒーターが稼働する状態になります。レイアウトにもよりますが、ワット数はできるだけ80W前後のものを選びましょう。
30cmキューブ水槽ともなってくると外部フィルターもそれなりの機能が必要になってくるので、TEGARUとの併用を視野に入れるのが理想です。
ビバリア マルチパネルヒーター 16W
水槽内を広く見せるにはやはりおすすめ。薄めの発泡スチロールを敷いて温度調節するなど工夫して使いましょう。室温が低すぎると水槽内が暖まらなくなる事があるので、その場合はヒーターを投入することを検討しましょう。
ゼンスイ TEGARU テガル
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