3年間を通したアクアリウムトレンドの移り変わりと傾向を解析する
久々のコラム記事です。
当サイトのコラムはアクアリウムを楽しみつつ、実際に起きている問題や散見される情報から皆口に出してないけど実は思ってるよね。みたいなことを掘り下げて記事にしちゃう企画となっています。
共感した!共感するわぁ…といった方は草を生やしながらどこかにシェアしてネタにして頂けると幸いです。今回のお題はアクアリウムトレンドについてです。トレンドは流行といった意味で使われたりしますが、ここでは需要に置き換えてお話していきたいと思います。
アクアリウムの言葉を紐解く
まず、アクアリウムという言葉を紐解く必要があります。アクアリウムと聞いて思い浮かべることはなんですか?
水槽?熱帯魚の飼育?水草?海水?
趣味程度の人でしたら、自分に興味のあるジャンルだけが出てくると思います。アクアショップ店員やメディア運営している人だったらもう少し視野を広げないと縮小の波に飲まれる可能性が高いので注意が必要です。
アクアリウムには多くのジャンルがあります。例えば先ほど挙げた言葉以外に、水族館、釣り、メダカ、金魚、カエル、ウーパールーパー、カメ、古代魚、フィルター、餌などなど挙げればキリがありません。
熱帯魚も古代魚も意味が近くない?と思うかもしれませんが、好むユーザーの属性が違うので言葉の真意は深掘りするほど意味が違うことが分かります。
アクアリウムトレンドにはシーズンがある
冬場にアクアリウム需要が激減する理由
アクアリウムにハマっている人の多くは季節を問わず楽しめるものと思っている方が多いですが、熱狂的にハマっていない人やハマる目的がズレている人は一年中楽しむことはありません。
例えば、メダカをビオトープで飼育する人は春先にかけて増える傾向があります。一方で11月にもなれば、早い地域で水面が凍結するといった寒さの影響で春夏と比べて楽しめる要素は激減します。繁殖や収益化を目的としている人は来年に向けて美品や品種の仕込みで忙しいでしょうが、それはかなり少数派です。
他にもGoogleの機能を使ってジャンルごとにどれくらい需要があるのかを期間を決めて見ることができます。
例えば、「釣り」にフォーカスを当ててみると夏場と比べて冬場は需要が5割減少していることが分かります。「アクティビティがしたいな」というライト層は季節で左右されることは間違いないでしょう。
それを単純にアクアリウムに置き換えて考えてみても冬場はどれだけ下がるかが容易に想像することができます。
ペット需要も冬場に下がる傾向にある
アクアリウムだけ需要が減るのはやばくないか?と思うかもしれませんが、アクアリウム自体を大きく括ると生き物であり、消費コンテンツならペットに分類されます。
実はペット需要の動きもアクアリウムと同じように夏場にピークが来て寒くなると徐々に需要が減ることが確認されています。
2022年・2021年・2020年を比べるとどうなのか
過去3年間でピークは2021年だった
アクアリウムを牽引するキーワードで需要を調査したところ、2021年が突出して下限値もそこまで低くないことが分かった。対して2022年の需要は上がり切らなかったように思える。2022年12月〜2月までどれだけ推移が下がるか注目したい。
2022年は感染症の収束の動きから徐々にアクアリウム需要が離れつつあるのかもしれない。
トレンドの傾向からショップやイベンターが気をつけること
エントリー締切の期日は冬場に設定しない
コンテストなどの受付を必要とする参加型イベントは、エントリー期日を冬場に設定してしまうとユーザーが集まらない可能性があります。
そもそも需要が低いので周知させることがむずかしかったり、ユーザーの意欲が上がらずエントリーしてくれないといったことが出てきます。
売上重視なら半月〜来年のことも考える
ショップやメーカーは売って収益を得ないと事業を継続させることができません。冬の感謝セールや特売といった企画をしてユーザーを集めることも生き抜く上で大事でしょう。
しかし、来季のピークや来季のオフシーズンでの対策を立てられるように、半年〜1年前から計画して実行しなければ毎年運に左右されることになります。
これは単にレイアウト水槽を増やすとかそういうレベルの話ではありません。興味がなかった人もショップに訪れたり、自分のショップサイトやSNSを覗いてくれるといった施策が必要になるでしょう。
終わりに
ちなみに当サイトでは一緒にユーザーにとって楽しいと思える企画やコンテンツを発信できる仲間を募集しています。
「うちのショップで何かしたい」、「販促ツールを増やしたい」、「イベント認知を拡充したい」などご要望があればお気軽にご相談ください。