レースプラントは名前の通り、レースのような葉が特徴な水草。葉を展開するには低めの温度、綺麗に濾過された水、床底の肥料などが必要になります。葉は大きいので小さい水槽での管理は難しく、初心者にはあまりオススメできない水草でもあります。
レースプラントの特徴と育成条件
レースプラントの基本情報 | |
育成難易度 | ★★★★・ |
水質 | 弱酸性〜中性 |
水温 | 20度〜24度 |
成長速度 | 遅め |
増やし方 | 株分け |
草姿 | ロゼット型・球根 |
大きさ | 20~50cm前後 |
レースプラントは中〜後景水草として
レースプラントはロゼット型の球根を持った水草です。葉の大きさから中景や、後景として起用されることがあります。サイドのポイントとして使われることが多く、センタープラントとも呼ばれます。
レース(網目・ハシゴ)のような面白みのある特徴から多くの水草愛好家から親しまれている水草です。球根植物ともあって、休眠期が存在するので、葉が落ちてしまう時期があります。
単体でも映える水槽に
レースプラントは独特の網目模様が魅力的で、インテリア性が非常に高いです。組み合わせセンスが問われる水草水槽ですが、レースプラントは単体で構えるだけでその場にいる人を魅了する力があります。
初心者には育成が難しい
レースプラントを十分に育てるには水質管理が重要になります。また、葉が非常に大きく成長するため、小さな水槽での育成は向いていません。最低でも高さ30cmは必要で、レースプラントをメインにするなら高さ40~50cmの水槽は準備したいところ。そのほかには、十分な濾過機能や光量が必要になります。レースプラントの1株あたりの単価は高めなので、他の水草と違って手軽さには欠けます。
レースプラントの種類と花姿
レースプラントには3つのタイプがある
タイプ | 学名 |
広葉レースプラント | アポノゲトン ヘンケリアヌス |
粗目レースプラント | アポノゲトン フェネストラリス |
細葉レースプラント | アポノゲトン ヴェルニエリアヌス |
レースプラントには上記のように3つのタイプがあり、3つの学名がつけられていますが、学術的には全て同じ種類と言われています。アクアショップでも細かな明記されずに、レースプラントという総称で販売されていることもあります。
レースプラントの花と受粉
レースプラントはアヌビアスナナやブセファランドラのように根元から茎が伸び、花を咲かせます。水面近くまで茎は伸び、水上で花を咲かすこともあります。
仕事から帰宅すると、ミウア♂が☆に…、
病気でも無さそうだし、生きてるかの様な綺麗な状態で底に沈んでた😭それを偲ぶ様にレースプラントの花が咲いてた。 pic.twitter.com/gFd7e2DwOG
— とよ (@frHDd2Wbf4jPCqK) December 1, 2019
レースプラントさん咲いてました✨(*´∀`)🎵
薄紫の花が2本👀‼上に写ってるのはアヌビアスの終わりがけの花(*´ω`*)#レースプラント#粗目 pic.twitter.com/1o0ftUEJz1
— 癒しのグリーンピース (@184_greenpeace) March 6, 2020
🌸レースプラント花がどんどん大きくなる😋 pic.twitter.com/Ha3OrvQ30A
— ごん (@gon94784491) July 16, 2020
水流がなければ人工授粉を
水流がある所で花を咲かせた場合、水の流れで花粉を撒き散らすことが可能ですが、その条件下にない場合は、花を揺らして花粉を拡散させるのが良いでしょう。花と花を擦り合わせて受粉させるのもアリ。
レースプラントの実生成功。 pic.twitter.com/JIA4jEjxn8
— みつる (@mitsuru188) July 10, 2020
受粉後は色が変わり、種子の部分にボリュームが出てきます。
レースプラントを育てるコツ
レースプラントの土壌はソイルか砂利
レースプラントとエキノの新芽展開はやすぎる pic.twitter.com/uUkKbrQ3yX
— クラムボン (@UyBBKu55wzgOPWs) May 20, 2020
自生するレースプラントの土壌は水捌けが悪い泥状が多いと言われています。底砂はソイルや砂、砂利を用いるのが良いでしょう。この部分は通常の水草育成とほぼ同じと言えます。pHは5~7が安定しますので、無難にソイルを使った方が良いでしょう。
レースプラントの適温に注意
レースプラントは熱帯植物でありながら20〜24度の間を好みます。熱帯魚や一般的な水草を飼育する際は26度前後をキープすると思いますが、その場合レースプラントとは合いません。
特に夏場は24度以下をキープするためにはクーラーが必須になります。気温が上昇する5月までにはクーラーの準備をしておきましょう。
レースプラントの肥料について
レースプラントは栄養をかなり消費します。球根が大きいほど立派な葉を展開させ、花も美しくなります。液肥よりも床底肥料の添加をおすすめします。休眠期がある植物なので、飼育中葉を落とすことがありますが、枯れたわけではないので、焦らないようにしましょう。休眠中の過ごし方は後述を参考にしてください。
レースプラントの必要光量について
水槽サイズ | 育成難易度(低) | 育成難易度(高) |
30cm | 350lm | 700lm |
45cm | 1,000lm | 2,000lm |
60cm | 1,500lm | 3,000lm |
90cm | 3,000lm | 6,000lm |
レースプラントはそこまで光量に煩くありません。育成難易度(高)に属しますが、光量については「低〜高」の間を確保すれば問題なく育成ができます。


レースプラントの休眠期の過ごし方
そもそも休眠期って何?
休眠期とは球根をもつ植物に見られる成長停止のことを言います。(諸説あり)チューリップなどは休眠期に低温に晒されなければ春以降に茎が伸びない、花が綺麗に咲かせられないなど、休眠期の過ごし方が植物それぞれにあります。
レースプラントの休眠期を打破するには
休眠期は発芽条件が揃ったら成長が再開するもの、そもそも生理的に一旦休止しないと発芽しないなどの条件があります。レースプラントにおいては休眠期に入った際、冷蔵庫で一度低温にすることでまた葉を展開することがあるので、前者にも該当すると考えられます。
放置したままでもOK
育成が順調であれば、あえて取り出すことはせず、そのまま発芽が起きるのを待っているがベストでしょう。水カビなどが発生しないように周囲のゴミとりや水換えを定期的に行い、良好な水質を維持しましょう。
レースプラントのトリミング
レースプラントを増やす方法は株分けになります。また、葉が多く出過ぎた場合、栄養がうまく回らない、水流が淀むなどの弊害が起きるため、間引くためにも葉を落としてあげることが重要になります。古い葉から落としてあげましょう。
レースプラントの販売購入ルートは?
アクアショップで買おう
レースプラントは「アポノゲトン マダガスカリエンシス」という名称で売られていることが多いです。また、小ぶりな種類で「レースプラントspラダーリーフ」としても販売されています。小ぶりな物は1000円台から売られており、状態の良い大ぶりな物は1株あたり2万円〜3万円で売られていることも。
ネットショップでも稀に買える
レースプラントという名称で売られていることは稀で基本的にはアポノゲトンという名称がついて販売されます。出品率は低く、販売されていても在庫切れという場合がほとんど。
レースプラントを使ったレイアウト
180cm水槽がトリミングされました
レースプラントが見事!✨
ぜひお越しください#筑波実験植物園#H2 pic.twitter.com/ba5Z67yoIu— うみっち(UMINO Taichi) (@umitchi_biol) January 29, 2017
レースプラントだけトリミングしないで放置していたら花が咲いた。
でも水槽の左半分がジャングルのようだ。 pic.twitter.com/RfAl8lO2Kb— Naoya Ohtani (@aka_nuc) November 18, 2016
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