尾ぐされ病とは
尾ひれが欠けていく
尾ぐされ病は、字の如く、尾ひれが欠けていく病気です。重症化すると衰退し、呼吸困難に陥り死にいたります。初期症状はヒレの先端が欠けてしまったり、少し裂けてしまうといった形で病気なのか自身でつけた傷なのか判断しづらいところがあります。
ヒレの先端のフチが白く濁ったようになり、その周囲が充血しているようだと尾ぐされ病と思ったほうが良いでしょう。対処なく、放置していると水カビが寄生することもあるので、観察と適切な対応が必要になります。
尾ぐされ病の根元は常在菌
尾ぐされ秒の根元であるカラムナリス菌は常在菌といって常に水槽内には潜んでいる菌になります。増殖が原因だったり、魚が弱っているがために発病したりと原因はまちまちです。
発病後は水換えを行って常に新鮮な状態にしてあげる、または薬浴による滅菌が主になります。
尾ぐされ病の原因
- 水質の悪化
- 水温の上昇
- 環境の変化(新規導入といった持ち込み)
- 身体に傷がついた時
- 魚の免疫力の低下
上記が主な原因となります。
特に夏場は水温上昇に伴ってカラムナリス菌が増えやすく発病しやすいです。水質の悪化と水温上昇の2つの要素が合致しないように気をつける必要があります。
また、新しく連れてきた魚は環境に慣れるために体力を必要とするため、割と尾ぐされ病を発病しやすいです。水合わせを慎重に行う理由はこういった病気を予防する意味も含まれています。
尾ぐされ病でやってはいけないこと
塩浴はだけは行わない
尾ぐされ病の原因菌であるカラムナリス菌は塩分濃度0〜0.5%
塩浴をするとしてもグリーンFゴールドまたはエルバージュエ
水温を28度以上にしない
尾ぐされ病の原因菌であるカラムナリス菌は水温15度前後で発生
魚病で同じくらい有名である白点病においては、
温度に関しては大体の魚類が過ごしやすい20〜21度をキープするのが良いでしょう。(品種に寄るので一概ではない。)
尾ぐされ病の初期治療方法
水換えを頻度よく行おう
尾ぐされ病の原因菌であるカラムナリス菌は常駐菌になりますので、薬浴による滅菌か水換え(減少させる)しか方法はありません。
病気かも?という初期症状、または経過観察状態の場合は水換えの頻度を毎日にするなどし、菌の減少を図りましょう。
隠れ家の確保をしよう
尾ぐされ病にかかった魚は動きが鈍くなり、
体力の回復が図れるように隠れ家を用意してあげましょう。土管を入れる、大きい水草や流木を設置するといったことで十分です。
尾ぐされじゃなくてケガかもしれない
尾ぐされ病でなく、単なる魚同士のかじり合いや障害物に当たって削れた場合も十分にあります。その場合は、千切れた後やかじられた後として残るのでよく観察すると見分けがつきます。尾ぐされ病はヒレがちぎれるよりか、バラバラになる特徴があります。
尾ぐされ病の治療薬の使い方
尾ぐされ病の薬は顆粒タイプが主流です。1袋で巨大水槽をまかな
かといって用法通り、0.01gを計るというのは至難の業だと思
治療薬を使う前に用意するもの
- 2Lのペットボトル
- グリーンFゴールド顆粒またはエルバージュエ
ース - 計量カップ
- スポイト
スポイトは無くても問題ありませんが、その他のペットボトル、計量カップは欲しいところ。
薬を使う手順
2LペットボトルにグリーンFゴールド顆粒またはエルバージュエ
グリーンFゴールド | エルバージュエース |
2Lペットで80L分 | 2Lペットで60L分 |
出来上がった薬液を使用している水槽の水量に合わせて計量カップ
残った薬液は冷蔵庫で保管しましょう。この際、アルミホイルで包み保存しておくのがベストです。1〜2
水槽に合わせた必要量一覧
グリーンFゴールド | エルバージュエース | ||
水量 | 投入量 | 水量 | 投入量 |
1L | 25mL | 1L | 33mL |
3L | 75mL | 3L | 100mL |
5L | 125mL | 5L | 165mL |
10L | 250mL | 10L | 330mL |
それぞれ1Lあたりの入れる量が決まっているので、自身の水槽サイズなどに合わせて入れましょう。
薬浴をする期間
グリーンFゴールドの薬効は5日〜7日、エルバージュエースの薬効は3日〜5日となっています。どちらも5日間を目安にしましょう。
5日経過した時点で水を半分入れ替えて薬を抜きます。治癒していた場合はここで薬浴は終了です。1日ごとに換水(50%)を行い、3日の時点で問題がなければ水槽に戻しましょう。
治癒していない場合は、入れ替えた水の量だけ再度薬を投入し、改めて5日間様子を見ます。この時、薬の種類を変えるのも効果的です。
尾ぐされ病の治療法まとめ
以上が尾ぐされ病の正しい治療法になります。
どの病気も共通して言えることですが、毎日の観察で初期症状の対応にするべきか、薬浴すべきかの判断ができます。異変を感じたらまずは、水換えを頻度よく行って観察が魚にとってストレスのない治療になるでしょう。
様子見をして1週間を目安に「治らないかも」と思った時点で薬浴に切り替えるのがベストです。
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