ポリプテルスセネガルスの寿命や飼い方(大きさ・餌・水温)

ポリプテルス・セネガルス(通称セネガルビチル)は、家庭で飼育できる古代魚としてアロワナやスネークヘッドと同じく人気のある魚です。

ポリプテルスセネガルスは古代魚という名称に恥じない恐竜のような外見が魅力的で、専用水槽を用意すれば比較的簡単に世話ができることから、多くのアクアリストの心を掴んでいます。

しかし、ポリプテルスセネガルスの寿命や飼育に必要な水槽サイズ、餌の種類といった飼育に必要な情報を知らなければ終身飼育することができません。

ポリプテルスセネガルスは環境を整えてあげれば10年〜15年は生きるので、犬や猫と同じように長く一緒に暮らすことができます。

ポリプテルス・セネガルスの成長速度や寿命

ポリプテルス・セネガルスの情報
分類	ポリプテルス目 ポリプテルス科
学名	Polypterus senegalus
別名	セネガルビチル
大きさ	30cm~45cm
寿命	10年〜15年
育成難易度
温度	24度〜31度 通常：24〜28度 活発：28度〜31度
水質	4.5〜7.0
硬度	178mg〜356mg GH10〜GH20
参考価格	Sサイズ1000円〜

ポリプテルス・セネガルスの特徴

ポリプテルスセネガルスは、成長すると太く長い体、背中に走る一連の背びれ、裂けた胸びれを持つ恐竜を連想させるロマンある古代魚です。

体色は灰褐色やオリーブグリーンの個体が多く、体側に濃い色の模様があるのが特徴です。体長の平均はおおよそ35cmほどで、オスはメスよりやや小さめです。

ポリプテルス・セネガルスの寿命

ポリプテルス・セネガルスは、適切な水換えや餌やり、最適な水質環境で飼育すると、10年～15年ほど生きることができます。10年〜15年という寿命の長さは犬や猫といった人気のペットと同じくらいです。

そのため、ポリプテルスセネガルスを飼育するときは10年〜15年間は水換えや餌やりはもちろん、水道代や餌代、電気代、飼育スペースの確保が必要になることを覚悟しなくてはいけません。

飼育途中で引退するといった身勝手な行動で手放したり、河川に放流することが絶対ないようにすべきです。

ポリプテルス・セネガルスの成長速度

ポリプテルス・セネガルスの成長速度は、餌の質や食べる頻度、水質、温度といった要因によって変化します。

飼育に適切な環境下では、生後1年間は1ヶ月に約2.5cm～3.8cmの速度でサイズアップしていきます。成熟するにつれて、成長速度はゆるやかになります。

ポリプテルス・セネガルスのサイズは、飼育下で30cm～46cmに成長しますが、完全に大きくなるには2年～3年の時間が必要です。

ポリプテルス・セネガルスの種類

2種類の個体

ポリプテルス・セネガルスには、2つの種類が確認されていて、主に西アフリカに生息しているP. s. senegalusと中央アフリカに生息しているP. s. meridionalis(メリディオナス)に分けられます。

この2つの種の違いは、地理的な分布が一つ。

もう一つは体色の色彩になります。ポリプテルス・セネガルス(senegalus)は色彩が薄く、ポリプテルス・セネガルス(meridionalis)は色彩が濃く、模様がはっきりしている傾向があります。

ポリプテルス・セネガルス アルビノ

ポリプテルス・セネガルスアルビノは体色が淡いイエロー、ホワイト、ピンクの色彩が混ざり合った個体で、魅惑的なレッドアイをしています。

サイズも変わりなく30cm〜45cmと成魚になるまでの間は45cm〜60cm水槽からでも飼育ができます。

ポリプテルス・セネガルスの飼育水槽について

ポリプテルス・セネガルスの飼育数と水槽サイズ

ポリプテルス・セネガルスは成魚1匹あたりに少なくとも114リットルが目安として必要になります。

最低でも60cm水槽での飼育が必要です。複数匹飼育するなら90cm水槽以上の大きさが必要になります。自分のテリトリーを確保できないと仲間同士で攻撃したり、サイズの大きい個体が小さい個体を食べてしまうことも起きえます。

45cm水槽×奥行30cm水槽	1匹
60cm×奥行45cm水槽	1匹〜2匹
90cm水槽	3匹〜

ポリプテルス・セネガルスの飼育に必要なもの

横長の水槽

ポリプテルス・セネガルスに合う水槽は、細長い体や泳ぐ習性に合わせて、高さよりも長めのものを選ぶとよいです。

上部蓋と重し

ポリプテルスセネガルスを飼育する時は蓋と重りは必須です。ポリプテルスセネガルスは物音や光、混泳といった何かしらのアクションで驚いて水槽から飛び出してしまうことがあります。

大きく成長したのに水槽から飛び出して亡くなってしまったというケースはベテラン飼育者でも起きます。

また、蓋をしているだけではダメです。ポリプテルスセネガルスはパワーのある魚なので蓋を吹っ飛ばしたり、突き破って飛び出したりします。

重しには2Lペットボトルを複数置くといった対策が必要です。

上部フィルター

上部フィルターは水槽内の濾過能力を手助けするのに必要な濾過器です。上部フィルターは濾過能力が高く、メンテナンスもしやすいのが特徴です。

エアレーション

大型の魚類を飼育するときはエアレーションは常におこなうべきです。エアレーションを常におこなうことで健康的に育てることができます。

また、大型のフィルター付きエアレーションは水槽内を綺麗にすることもできるので、上部フィルターと合わせればより綺麗な水質環境を用意することができます。

ポリプテルス・セネガルスの好む水温

ポリプテルス・セネガルスを健康に育てるには24-28℃(75-82°F)の水温を設定する必要があります。特に冬場は水槽用ヒーターと温度計を使用して、この範囲内で安定した水温を維持することが求められます。

夏場は水温が上がりすぎることで水質悪化やCO2過多で体調を崩してしまう恐れがあるのでクーラーを導入すべきです。

ポリプテルス・セネガルスの好む水質

ポリプテルス・セネガルスは、PH6.5～7.5、硬水を好みます。最適な水質を維持するためには、定期的な水質検査と調整が必要な場合があります。

ポリプテルス・セネガルスの好む低床砂

ポリプテルス・セネガルスは底棲魚のため、砂利よりも柔らかいボトムサンドを好みます。ただし、水槽がポリプテルスセネガルスを飼育するにはやや小さいと思われるようなサイズ下ではあえて低床砂は敷かない選択もあります。

ポリプテルス・セネガルス水槽のレイアウト素材

隠れ家となる土管(塩ビパイプでOK)、流木といったレイアウト素材を用意することで、ポリプテルス・セネガルスの安心感を高め、ストレスを緩和させることができます。

ポリプテルス・セネガルス飼育の注意点

ポリプテルス・セネガルスをお迎えしたら水合わせをする

ポリプテルス・セネガルスを購入した場合、ショップからの持ち帰りでも通販でも、まずは水合わせが必要です。水合わせとは飼育環境とショップなどでの管理環境における水質をできるだけ合わせることを指します。

上記は水合わせの簡易的な一例になります。PHをより正確に慎重に合わせストレスを軽減させたい場合は点滴法とってエアチューブを使って飼育水槽から購入した袋へ一滴ずつ水を送り込んで調和せる方法がおすすめです。

ポリプテルス・セネガルスの混泳相性

小型の魚	プレコ
ダトニオ	アロワナ
コリドラス	エンゼルフィッシュ

10cm以下の小型の魚は生き餌になってしまうため、混泳できません。また、プレコも同じ低床を泳ぐ範囲としているため、ポリプテルスの体表を傷つける恐れがあるため混泳に向きません。

ダトニオは体高が高く食べられないサイズになるため、混泳に向いています。アロワナとも混泳ができますが、アロワナに攻撃される可能性はゼロではないため、土管や流木といった隠れ家が必要です。

ポリプテルス・セネガルスの餌と食べない時の対応

ポリプテルス・セネガルスの好む餌

アカヒレ	カーニバル	キャット
冷凍アカムシ	クリル	牛ハツ

ポリプテルスセネガルスは肉食性です。普段の餌はタンパク質が豊富な餌を与える必要があります。

野生では、小魚、甲殻類、昆虫を食べると言われています。飼育下では、体型に合わせて餌を選ぶと良いです。

身体が小さい時は冷凍赤虫やアカヒレ、メダカといった嗜好性のある生餌や生き餌を与えると良いです。

ポイントは身体の大きさに合わせて餌のサイズを選ぶことです。食いつきが良い餌でも大き過ぎれば徐々に食いつきが悪くなる傾向におちいることがあります。

また、生き餌を与え続けるのではなく人工餌(カーニバルやキャット)に慣れさせると栄養を欠かさない食生活にすることができます。

餌は同じものを与え続けない

ポリプテルスセネガルスの餌の食いつきを維持するためにも餌のバリエーションは増やすべきです。

ペレットなどの人工餌、生餌、昆虫、メダカや小赤といった生き餌をバランスよく与えることが大切です。

ポリプテルス・セネガルスの餌やり頻度

餌は1日1回～2回を目安に、数分で食べきれる量を少量ずつ与えます。餌を与えすぎると肥満になったり、病気を誘発させる恐れがあります。

また、水質悪化スピードが尋常ではないので注意すべきです。

ポリプテルスセネガルスが餌を食べない時の対応

ポリプテルスセネガルスが餌を食べなくなってしまった時は以下の4つの事に注目して見直すべきです。

• 水質と水温を見直す
• 餌の好みやサイズを見直す
• 水槽ライトの明るさを見直す
• 病気かどうか確認

水質と水温を見直す

水槽の水質が悪化すると全ての魚は怯えたような行動をして餌を食べなくなります。水槽の透明度が低い、臭う、といった時は水換えを先におこないましょう。

また、水温を普段よりも1度〜2度上げることで動きが活発になり食欲が出ることがあります。上げるとしても30度前後を目安にしましょう。

餌の好みやサイズを見直す

｢餌は同じものを与え続けない｣でも解説したように、餌のバリエーションを持たせることも必要です。

普段買わない餌を与えてみるというのも解決策の1つです。

水槽ライトの明るさを見直す

ポリプテルスセネガルスは水槽が明るすぎると動きが鈍くなる傾向にあります。

水槽ライトを低い光量にしたり、部屋の明るさだけにするといった薄暗い環境を作ることで活発化させて食欲を上げることが狙えます。

病気かどうか確認

ポリプテルスセネガルスが病気になっていないか確認する必要があります。

寄生虫が付いていないか、ヒレや口元に異常がないか、目が膨れ上がっていないかなどを確認しましょう。

病気の疑いがある時は塩浴をして回復をうながします。ヒレや口元に異常がある時はエロモナス菌による感染症の可能性があるため、グリーンFゴールドで塩浴します。

ポリプテルスセネガルスは古代魚であるため、グリーンFゴールドを規定量入れると死にます。投薬する量は半分もしくは3分の1にすべきです。

ポリプテルスセネガルスによくある質問

ポリプテルス・セネガルスの飼育に適した水槽のサイズは？

ポリプテルス・セネガルスは成魚1匹あたりに少なくとも114リットルが目安として必要になります。60cm水槽なら奥行きと高さが45cmあるレイアウトを組まないタンク水槽で1匹といったところです。ただし、初めから30cmを超える個体を飼うことはレアケースですので、小さいうちから飼育するならまずは45cm水槽から始めることもできます。詳しくは「飼育水槽の環境について」をご確認ください。

ポリプテルス・セネガルスの飼育で適切な水温や水質は？

ポリプテルス・セネガルスの飼育に適した水温は、24度〜31度が理想的です。また、水質に関しては中性からやや硬水が好ましいです。詳しいPHや硬度については「ポリプテルスセネガルスの基本情報」をご確認ください。

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