水草の色が薄い原因とは?水草の色を濃く復活させる方法
ある日、「水草の色が抜けて」しまったり、最終的に「徐々に溶けてしまう」なんてことがありますよね。水草の色が抜けてしまう原因は1つではなく様々な理由が関係していることが考えられます。この記事では水草の色が薄くなったり、溶けはじまた際に考えられる原因について解説していきます。
水草の色が抜ける・薄くなる理由とは
水草の色が薄くなる原因①「水槽内の栄養不足」
水草を綺麗に育てる上で最も大切な事の1つは、水中の栄養です。
水草に必要な三大栄養素である、窒素、リン、カリウムのどれかが足りなくなってしまうと、水草の色が薄くなるだけでなく成長もうまくいきません。
水草の色が薄くなる原因②「光量不足」
水槽の照明が水草に適していなければ、徐々に色も悪くなり枯れたり溶けたりしてしまいます。水草の発色を綺麗に保つには、水草に適した光量が必要です。といっても品種で大きく差は生まれないので水槽サイズで適した照明を選ぶのが良いでしょう。
水草の色が薄くなる原因③「底床の相性」
底床が水草に適した底床でなければ根付くことが出来なかったり、成長障害が発生して水草の色が薄くなったり葉だけ溶けたりします。ただ、栄養が不足していることが関係しているので固形肥料などでカバーして様子を見てみるのも良いでしょう。
水草の色が薄くなる原因④「二酸化炭素の有無」
二酸化炭素を添加していない場合、十分な光合成が行えず、水草の色が抜けていく場合があります。添加量が極端に少ない場合や、水草が二酸化炭素をうまく吸収できていない場合においても水草の色が抜けていく要因につながります。
また、水草の色が薄くなるだけでなく、葉がポツポツと穴が空いていき、溶けていってしまう場合もあります。溶け始めた葉は早めにトリミングすることをおすすめします。
水草の色を戻す・緑や赤にする方法は?
先述した問題が水草の色が抜けていく代表的な原因たちです。それでは水草の色を戻すにはどうすれば良いかを解説していきます。
栄養不足を改善する方法
水草の色は三大栄養素である窒素、リン、カリウムを添加することで改善されることがあります。
窒素とリンについては魚の餌から添加されるケースが多く、特にリンは飽和状態になることが多いです。したがって、バランスよく添加する意味では窒素とカリウムに焦点を当てるのが良いでしょう。
栄養の与え過ぎには注意
栄養素が多すぎると水草が回復する可能性も上がりますが、コケが大量発生する可能性もあがります。アオミドロや糸状こけ藍藻といった厄介な苔が発生してしまうと成長阻害にあったり、葉が汚れてしまうなどの問題が発生します。
液肥を使用する際は添加量を少なくし様子を見て追加するなどしましょう。また、初心者の方はソイルに埋め込む固形肥料がおすすめです。
LEDライト(照明)を改善する方法
水草の照明が弱いと、多くの水草は健全に成長することができません。陰性水草(アヌビアスナナやブセファランドラなど)の場合は光量が無くても綺麗に育てることができますが、有茎草(ロタラspHraやルドヴィジアなど)の多くは光量不足により色が抜けていくことがあります。
必ず水草の種類に応じて光量を選定することをおすすめします。必要に応じてLEDライトを2つ用意するなどの工夫が大事になってきます。
水槽規格 | まぁまぁ育つ | 十分育つ |
---|---|---|
30cm | 300~500lm | 588~1,176lm |
45cm | 750~1,000lm | 1,500~2,000lm |
60cm | 1,000~2,000lm | 2,550~3,000lm |
主な基準参考商品:リーフグロー、suisaku300~、KOTOBUKIツイン、GEXパワーⅢ、アクロtriangle
低床を改善する方法
主に床底で使うソイルは繰り返し使用すると粒が潰れたり、栄養が抜けてしまったりなど肥料不足を起こします。その場合は、ソイルの交換や追肥で対処しましょう。新しいソイルを使用することで、水草が一気に元気になるということはよくあります。
ただし、この場合の肥料不足は液体肥料ではカバーしきれません。したがって、固形肥料をソイルにばらまいたり、栄養系ソイルを継ぎ足すというのが無難です。
そもそもソイルって何?
ソイルには栄養素を含んだタイプと水質を良くする栄養素を多く含まない吸着性タイプが存在します。
栄養素を含む代表格のアマゾニアソイルは育つものの管理がやや難しいソイル、一方で吸着ソイルの代表格であるプラチナソイルは維持がしやすいものの、栄養不足になりやすいのが特徴。
それぞれ一長一短がありますが、初心者の方は吸着性ソイルのプラチナソイルを選び、1〜2ヶ月後に固形肥料を適量足すのが無難です。
二酸化炭素(CO2)を改善する方法
「二酸化炭素がなくても十分に育ちます」と言われる品種もありますが、あった方が一段と綺麗になるのは間違い無いです。そもそも十分に育つことと、綺麗に育つことは言葉のニュアンスが違うので注意です。
60cm以下の水槽であれば1秒に1滴ほど、小さい水槽は2秒に1滴などの調整をしましょう。水草を発色も良く綺麗に育てるなら二酸化炭素は必須です。発酵式や炭酸水から二酸化炭素を取り入れる方法など安価で済むやり方もあるので試してみるのもあり。一旦調子を崩した水草には少し多めにco2を添加してあげると回復が早まります。
【改善策番外編】水槽メンテナンス(水換え)
ここまで、様々な対策を書いてきましたが、最後に紹介するのは水槽のメンテナンス(観察)が大事さです。
毎日見ているだけで葉が白くなってきた?葉が欠けている?とわずかな変化に気づくことができます。また、すぐに水を入れ替えてみるなどのアクションを起こすと回復することが多々あります。
水道水やカルキぬきには水草に必要な栄養素ももちろん混じっていますし、偏りすぎた栄養素も排出する手立てにもなります。日頃から水槽をよく観察し、何か異変を感じたら対処できる環境を整えてあげましょう。
水草の緑(発色)を良くする方法は?まとめ
色が薄くなってしまった水草を鮮やかに戻す方法
水草の色が抜けてしまうのは、様々な理由があるため、コレ!と断言することが難しいです。初心者の方やイマイチ原因が特定できていない人は以下の項目を参照ししらみつぶしに考えてみましょう。
- 栄養不足
- 光量不足
- 二酸化炭素の添加量
- ソイル(床底の栄養)
- メンテナンスの頻度
水草育成は足し算や引き算の繰り返しです。基本的には上記のことを抑えて管理していくことで良い状態に引き上げることができます。
ただ、一部水草によってはPHやGHといった水質関係や水流の強さなども影響されます。水草の成長過程をよく観察することが一番大事なので日頃からよく観察して微調整を繰り返していきましょう。