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シマドジョウの寿命と飼育方法|メダカを食べるって本当?

シマドジョウの寿命と飼育方法|メダカを食べるって本当?

シマドジョウは日本固有種でかなり広範囲に分布するドジョウです。寒さに非常に強く、砂に潜って冬眠することでも知られているため、無加温飼育ができる魚です。

水質も中性かつ中硬水を好むので日本の水道水にもちろん適しています。大きさはメスなら13cm程度、オスなら7cm前後とそこまで大きくならないので初心者でも飼育がしやすいです。

ただし、家庭で飼育するには夏場の高水温に気をつけなければなりません。この記事ではシマドジョウを飼育するために必要な道具や砂の選び方、餌やりの頻度などを紹介しているので参考にご覧ください。

目次

シマドジョウの寿命や混泳など飼育データ

シマドジョウ
シマドジョウの情報
分類コイ目
ドジョウ科
学名Cobitis
別名
類似ドジョウ
イシドジョウ
大きさオス:7cm程度
メス:13cm〜17cm
寿命3年〜5年
育成難易度
温度14〜20度
冬場は冬眠
水質7.0〜7.8
硬度GH10 – GH15
繁殖水草などへの産み付け
参考価格500円〜

シマドジョウはどこにいる?

シマドジョウは日本の固有種で、かなりの広範囲に生息が確認されています。シマドジョウは地域によって模様がちがうのが大きな特徴であり魅力の一つです。

ヒガシシマドジョウ中部地方以東の本州
ニシシマドジョウ中部地方以西の本州
オオシマドジョウ本州
四国の瀬戸内海流入河川
日本海海流河川
大分県
ヤマトシマドジョウ山口県
九州の有明海流入河川
チュウガタスシジシマドジョウ本州・四国の瀬戸内側
サンヨウコガタスジシマドジョウ兵庫県、鳥取県、岡山県、島根県、広島県
トウカイコガタスジシマドジョウ静岡県、愛知県、三重県
サンインコガタスジシマドジョウ兵庫県、鳥取県、島根県
アリアケスジシマドジョウ九州西北部
ビワコガタスジシマドジョウ滋賀県琵琶湖
オオガタスジシマドジョウ滋賀県琵琶湖
東京都(移植)、山梨県(移植)

他のドジョウとの違い

ドジョウやイシドジョウとの違いは口元のひげの数や模様の有無によって区別することができます。シマドジョウの特徴は3〜4対の口ひげと眼の下に眼下棘(がんかきょく)とよばれる棘状の骨があります。また、見た目は体の側部に一本の黒いラインを8個〜14個の間隔で切り分けたような模様が並んでいます。

シマドジョウの大きさは13cm〜17cm

シマドジョウの特徴

シマドジョウは、成魚になると大きい個体で13cm程度まで成長すると言われています。オスは成魚でも7cm前後ですが、メスは13cm程度にまで大きくなります。

国土交通省の調べでは最大で17cmのシマドジョウも確認されているようです。

一般的には成長速度が遅い魚に分類されるので、シマドジョウの飼育を始めてから大きくなるまでにはやや時間がかかります。しかし、大きめな水槽と栄養豊富な餌を与えることで、成長速度を早くさせることは可能です。

小さな水槽では成長が止まることがあります。大きい個体にしたいなら水槽もより大きくした方が良いです。

シマドジョウの性格と混泳

比較的小さい魚ですが、かなり活発で好奇心旺盛な性格なので、水槽の中を縦横無尽に泳ぐ姿を見ることができます。

他の魚に対しては温和なので、日本水槽でよく見るメダカや金魚、ヤマトヌマエビといった淡水の生き物と混泳は向いています。ただし、体型が似ているポリプテルスなどの肉食魚との混泳をするとシマドジョウが餌になるので混泳はできません。

シマドジョウはメダカを食べるって聞いたけど?

シマドジョウは3cm以上になるメダカを襲って食べることはありません。(他の外国産ドジョウは襲って食べることがある)そもそも大きいシマドジョウでも成魚となったメダカは口に含むことができません。ただし、メダカの稚魚や卵は食べるのでメダカが繁殖もするような環境での混泳はおすすめできません。

シマドジョウの飼育に適した水槽サイズ

シマドジョウは最大でも13cm程度であり、体を曲げている状態であったり、砂に潜っている時間が多いので幅30cmの水槽でも飼育ができます。

サイズ感で言えば20cm〜25cm水槽でも飼育できなくはないですが、遊泳することや餌を食べる量と水を汚すことを考えると濾過が追いつかなくなるので幅30cm以上の水槽で飼育するのが理想的です。

シマドジョウの飼育に必要なもの

中型水槽で飼育する場合

ここでの中型水槽は横幅30cm以上、60cm未満の水槽と定義します。
水槽のサイズと水量は水槽サイズ一覧をご覧ください。

濾過フィルターろ過フィルターは飼育するのに必需品です。ろ過フィルターがないと水の汚れが早まり魚がすぐに死んでしまいます。30cm〜45cmの中型水槽では外部フィルターがおすすめです。
▶︎ 30cm水槽向け外部フィルターおすすめ一覧 
▶︎ 45cm水槽向け外部フィルターおすすめ一覧
▶︎ 外掛けフィルターおすすめ一覧
水槽ライト水槽用のライトの明かりは人間で例えると太陽のようなものです。水槽用ライトがないと魚は健康的に育たず、綺麗な体色になりません。
▶︎ 30cm水槽ライトおすすめ一覧
▶︎ 45cm水槽ライトおすすめ一覧
エアレーションエアレーションは通称ブクブクです。夏場は水中のco2濃度が上がるのでブクブクがないと死んでしまう恐れがあります。
ヒーターヒーターは10月〜4月頃まで必要になるアイテムです。魚の多くは20度以上の水温が必要なので加温できるヒーターは必須です。
▶︎ 水槽用ヒーターおすすめ一覧
水槽用ファン水槽用ファンは5月〜9月頃まで必要になるアイテムです。夏場は高水温になると魚が死んだり、コケ(藻)が発生するので必須です。
▶︎ 水槽用ファンおすすめ一覧
水槽用クーラー水槽用クーラーは5月〜9月まで必要になるアイテムでファンの上位互換です。ファンで水槽が冷えない時は水槽用クーラーを導入するしかありません。ファンで冷える時はクーラーはいりません。
▶︎ 水槽用クーラーおすすめ一覧
カルキ抜きカルキ抜きは魚飼育で必須アイテムです。カルキ抜きを使わずに水道水を使用すると残留塩素によって呼吸器を痛めて死んだり、寿命が縮む恐れがあります。100均でも売っています。
掃除ポンプ掃除ポンプはアクアリウム専用の物を用意すべきです。吸い込みや使い勝手、耐久性が違うので水槽掃除のストレスが大きく変わります。
大型水槽で飼育する場合

ここでの大型水槽は横幅60cm以上の水槽と定義します。
水槽のサイズと水量は水槽サイズ一覧をご覧ください。

濾過フィルターろ過フィルターは飼育するのに必需品です。ろ過フィルターがないと水の汚れが早まり魚がすぐに死んでしまいます。60cm以上の大型水槽では外部フィルターがおすすめです。
▶︎ 外部フィルターおすすめ一覧 
水槽ライト水槽用のライトの明かりは人間で例えると太陽のようなものです。水槽用ライトがないと魚は健康的に育たず、綺麗な体色になりません。
▶︎ 60cm水槽ライトおすすめ一覧
エアレーションエアレーションは通称ブクブクです。夏場は水中のco2濃度が上がるのでブクブクがないと死んでしまう恐れがあります。
ヒーターヒーターは10月〜4月頃まで必要になるアイテムです。魚の多くは20度以上の水温が必要なので加温できるヒーターは必須です。
▶︎ 水槽用ヒーターおすすめ一覧
水槽用クーラー水槽用クーラーは5月〜9月まで必要になるアイテムでファンの上位互換です。ファンで水槽が冷えない時は水槽用クーラーを導入するしかありません。
▶︎ 水槽用クーラーおすすめ一覧
カルキ抜きカルキ抜きは魚飼育で必須アイテムです。カルキ抜きを使わずに水道水を使用すると残留塩素によって呼吸器を痛めて死んだり、寿命が縮む恐れがあります。100均でも売っています。
掃除ポンプ掃除ポンプはアクアリウム専用の物を用意すべきです。吸い込みや使い勝手、耐久性が違うので水槽掃除のストレスが大きく変わります。

シマドジョウの飼育環境や好むエサ

シマドジョウは低床が必要

シマドジョウの姿

シマドジョウは砂に潜る習性があります。冬場は砂に潜って無加温飼育でも越冬することで知られています。ストレスを軽減する意味でも、冬場の低水温を過ごす意味でも低床は絶対に必要です。

低床砂の選び方

砂利は口や体表を傷つけてしまう恐れがあります。また、ソイルは水道水によってはPHが低くなりすぎることがあるので、水質変化の少なく、潜りやすい田砂やボトムサンドなどを選ぶと良いです。

購入時は水合わせをしよう

水合わせの一例
  1. 購入してきた袋を水槽に浮かべる。もしくは同じ温度の水が入ったバケツに袋ごと入れて30分放置。
  2. 袋に2〜3ヶ所穴を開けて導入する水槽に浮かべてさらに30分。(穴の空いた面を水中に)
  3. 袋にハサミを入れて先程よりも水が混ざるようにする。さらに30分放置。
  4. 最後に個体を水槽にうつし、袋の水は袋ごと取り除く。(気にならなければ水も入れて良い)

上記は水合わせの簡易的な一例になります。PHをより正確に慎重に合わせストレスを軽減させたい場合は点滴法とってエアチューブを使って飼育水槽から購入した袋へ一滴ずつ水を送り込んで調和せる方法がおすすめです。

点滴法による水合わせがおすすめ

点滴法とは、エアチューブを利用して水を少しずつ加えていき、30分〜1時間ほどかけて水槽の水と購入時の水をチューニングする作業になります。先述したざっくりとした水合わせよりも魚にかかるストレスが少なく、病気の発病防止などに役立ちます。

STEP
水温を合わせる
水合わせの温度合わせ

まずは袋を開けずに水槽にそのまま浮かべて放置しましょう。袋の中身と水槽の水温を合わせるために行います。

季節によって温度差があると思いますが、購入してすぐに合わせるならおおよそ30分〜1時間ほど浮かべておけば大差ない温度になっているはずです。

購入時の袋が大きければ、水量も多いので水槽の中身を減らさないと溢れます。

STEP
バケツに袋の水と魚を入れる
水合わせ

水温を合わせたらバケツに袋の水と魚を入れます。冬場の場合は温度が水温が著しく落ちないようにヒーターを投入するのがおすすめです。(当たり前ですが水量とヒーターのサイズ等を間違えないように)

STEP
エアチューブを使って水槽の水を垂らす
水合わせ(点滴法)

エアチューブを水槽に取り付け、その下にバケツを設置します。(水槽からバケツへはサイフォンの原理をしようします。)

STEP
点滴の量は1秒に6滴
水合わせ点滴のスピード

点滴法をあまりにゆっくり時間をかけるととんでもない時間になってしまいます。長時間かけても大差ないため、30分〜1時間ほどが良いです。

終わったら網で生体を掬い飼育水槽へ移しましょう。

シマドジョウの好む水質と水流

シマドジョウはの好むPHは7.0〜PH7.8と中性の水質を好みます。日本固有種とあって、日本の水道水との相性はバッチリです。また、硬度も軟水よりも中硬水を好むので、水道水をカルキ抜きしてそのまま使用するだけで十分です。

泳ぎは得意ではあるものの、流れの強いところよりも止水域を好むので水流は弱くする方が良いです。大きめの水槽で飼育すれば、自ずと止水域ができるのでそこまで気にかける必要はないですが、小さい水槽では排水量の多いフィルターは避けた方が良いです。

水温は無加温でもOKだが、低水温が良い

シマドジョウは熱帯魚ではないため、水温は14度〜20度と比較的低い水温を好みます。家庭での飼育で20度以下をキープするのは冬場以外ではなかなか簡単なことではありません。

一般的なアクアリウム用品の水温調整は25度前後がほとんどです。20度前後をキープするにはサーモスタッドがついている水槽用ヒーターや水槽用クーラー、ファンが必要になります。

シマドジョウの低床

ただし、シマドジョウは冬眠する魚なため、厚めの低床をしっかり用意してあげることで冬を越すことができます。特に注意するべきなのは夏場の高水温です。

冬場の水換えは水温に気をつけよう

冬場は水道水と水槽内の温度差があるとストレスによって病気になったり衰弱してしまう場合があります。水換えをする時は水温を合わせてから水を入れるようにしましょう。

シマドジョウの食べる餌と餌やり回数

タブレット顆粒タイプイトメ
冷凍アカムシブラインシュリンプ

シマドジョウは底棲魚(ていせいぎょ)なので浮遊タイプの餌は好んで食べません。(餌になれると食べる個体もいる)

沈下性のタブレットや顆粒餌、イトメやアカムシなどを好んで食べる傾向にあります。また、水槽内の他の魚の食べ残しや藻類、苔なども食べるので掃除屋として飼育する人もいます。(ただし、苔取り生体としては不向き。)

餌は頻繁にあげる必要はなく、1日1回もしくは2日に1回でも問題ありません。

シマドジョウの繁殖

シマドジョウのオスメスの見分け方

シマドジョウのメスは10cm以上にまで成長しやすいので体格差でも見分けをつけることもできます。さらにオスは胸びれの先端が尖り、腹びれがメスよりも大きいので、それと対照的で巨体な個体は雌と判別することができます。

繁殖期は4月下旬〜6月下旬

繁殖期は気温が一気に上昇する4月下旬〜6月下旬です。メスにオスが巻きつく形で交尾がおこなわれて産卵が始まります。シマドジョウは水草や物に卵を産み付けます。

卵の孵化は2日〜3日

シマドジョウの卵は2日〜3日で孵化し、稚魚が生まれます。稚魚はアルテミア(ブラインシュリンプ)やミジンコを与えるのがベストです。

シマドジョウの死因や病気対策

シマドジョウは寒さに強い魚です。高水温にさらされると白点病や尾ぐされ病を発症することがあります。

薬浴をする場合は魚病薬の影響を受けて弱ってしまったり死んでしまうリスクがあるので規定量よりも少ない半分の量から使用するように注意が必要です。

白点病

見た目は身体に白い点が増えていく病気です。寄生虫が原因で水槽内の魚への繁殖力は強いです。導入時に合わせて水槽内に唐辛子を入れておくと初期治療や予防ができ、水草にも全く影響がないためおすすめ。

気になる場合はヒコサンZアグテンメチレンブルーで1週間別水槽で薬浴してから水槽に加えるのが最も安全です。

尾ぐされ病

ヒレがバサバサとボロボロになっていく病気です。魚の風邪とも言われるくらい発症しやすい病気でもあり、水質変化(PHの上下動や水温変化など)によって引き起こされることが多いです。

かなり症状が進行した状態で塩浴をおこなうと悪化するおそれがあります。適度な水換えをしつつ放置しておいても治りますが、症状が改善しないときは毒性の低いヒコサンZなどを使って薬浴しましょう。

薬浴と塩浴と合わせるのは魚の回復力を高めながら治療できるので有効です。

シマドジョウによくある質問

Q1:シマドジョウの寿命は?

A1:シマドジョウの寿命は、野生下では1年〜2年が寿命と言われています。観賞用として飼育した場合でも3年程度とされていますが、最大で5〜6年生きた事例もあります。

Q2:シマドジョウの飼育に必要なものは何ですか?

A2:シマドジョウの飼育には、最低でも30cm程度の水槽とろ過機、底砂、そして飼料が必要です。また、水道水を使用する場合はカルキ抜きも必要となります。

Q3:シマドジョウのエサは何が良いですか?

A3:シマドジョウには、ミジンコや赤虫、イトミミズ、または川魚用の飼料などを与えることが推奨されています。ただし、シマドジョウは底生魚なので、沈下性のあるエサを選ぶことが重要です。

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この記事を書いた人

ruby48.comではアクアリウムに関する様々なログや情報をお届けしていきます。定期的にコンテストも開催し、アクアリストを繋ぐメディアの運営に努めています。

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