ニューギニアレインボーの飼育｜混泳・繁殖・オスメスの違い

ニューギニアレインボーは細長い胴体に楕円形で大きい背ビレを持ち、腹鰭には細く鋭いヒレがあります。体色は、オレンジ、黄色、黒色、銀色、青色を混ぜたようなバランス配色で、見るものを魅了します。

大きさは4cm前後にしかならないレインボーフィッシュの仲間です。温和な性格なため、複数飼育がしやすいですが、小競り合いに弱いので同種で揃えた方が良いです。

また、ニューギニアレインボーは水質変化に弱い魚なので、環境維持ができない初心者には飼育難易度が高めです。育成を失敗しないためにも、飼育に必要なものや水槽のサイズ、購入時に気をつけるべきことは知っておくべきです。

ニューギニアレインボーの寿命と飼育データ

ニューギニアレインボーの情報
分類	トウゴウイワシ目 イリアテリーナ属
学名	Iriatherina werneri  Threadfin Rainbowfish
別名	フェザーフィンレインボーフィッシュ スレッドフィンレインボー
分布	ニューギニア南部 オーストラリア西部
大きさ	3〜4cm
寿命	3年〜5年
育成難易度
温度	22〜28度
水質	5.5〜7.5
硬度	GH1- GH11
繁殖	産卵床に産み付け
参考価格	400円〜

体長は4cm程度の小柄な魚

ニューギニアレインボーは、バタフライレインボーやポポンデッタフルカタといった同じレインボーフィッシュの中でも、鋭くシャープな大きなヒレが特徴的です。

サイズは4cm程度にしかならない小柄な熱帯魚なので、小さな水槽でも飼育ができます。餌もフレークといった人工餌を食べてくれます。

これだけの条件を見ると飼育しやすい魚と思われますが、水質変化に過敏な魚なので、水換えの頻度が雑だったり、寒暖差が激しい水槽ではすぐに死んでしまうことがあります。

つまり、ニューギニアレインボーを飼育するなら1年を通した徹底した水温管理とバランスの取れた水替えするスキルが必要になります。

鋭いシャープなヒレが最大の魅力

ニューギニアレインボーはレインボーフィッシュの中でも体高が低いスマートな体をしています。しかし、背鰭には楕円形の大きめのヒレを持ち、腹鰭には補足鋭いヒレがあります。

ニューギニアレインボーの体色は、オレンジ、黄色、黒色、銀色、青色を混ぜたようなバランス配色で、見るものを魅了します。

メスとオスの違い

オスの方が発色が良い傾向にあり、きちんとニューギニアレインボーの好む水質を用意できていれば、成魚になり繁殖期が近づくにつれて色が濃くなります。

他の魚との混泳はあまり向かない

ニューギニアレインボーは温和な性格ですが、ヒレが大きいため、かじられる被害に遭いやすいです。また、小競り合いには弱いので、縄張り意識のある魚はたとえ小さかったとしても混泳には向きません。ニューギニアレインボーは同種で揃えてあげて6匹以上のグループにしてあげるのがベストです。

ニューギニアレインボーの飼育に必要なもの

ニューギニアレインボーの飼育方法

購入時は水合わせをしよう

上記は水合わせの簡易的な一例になります。PHをより正確に慎重に合わせストレスを軽減させたい場合は点滴法とってエアチューブを使って飼育水槽から購入した袋へ一滴ずつ水を送り込んで調和せる方法がおすすめです。

点滴法による水合わせがおすすめ

点滴法とは、エアチューブを利用して水を少しずつ加えていき、30分〜1時間ほどかけて水槽の水と購入時の水をチューニングする作業になります。先述したざっくりとした水合わせよりも魚にかかるストレスが少なく、病気の発病防止などに役立ちます。

ニューギニアレインボーの好む水質と水流

ニューギニアレインボーは弱酸性よりで軟水の水質を好みます。泳ぎが得意な魚ではないので、止水域を作った方が良いです。根が伸びている浮草をいくつか入れることで隠れ家と止水域を用意してあげることができます。

外掛けフィルターを使用する水槽では、流水量を減らして勢いを殺す必要があります。小さい水槽は場合によってはスキマーだけで運用した方が良いケースもあります。

水温は高めをキープしよう

ニューギニアレインボーは適温は22〜28度と高水温を好みます。水温が20度を下回ると動きが鈍くなり、低床や水草などの隠れ家に身を寄せて動かなくなります。

低すぎる水温では長期的な飼育は難しくなり、病気を発病してしまうリスクもあるため、気温が下がる10月以降を目安にヒーターの導入もしくは室内の温度を高くするといった工夫が必要です。

水温は28度前後にすると、水草の調子を落としたり、苔が生えやすくなるので、ニューギニアレインボーも水草もバランス良く育つ24度前後をキープできるのがベストです。

夏場は高水温に気をつけよう

夏場は暑さ対策をしなければ水温が28度以上になるので酸欠状態になったり、水が汚れやすくなります。したがって、ファンやクーラーの設置は5月頃からすべきです。

• 水槽用クーラーおすすめはこちら
• 水槽用ファンおすすめはこちら

冬場の水換えは水温に気をつけよう

冬場は水道水と水槽内の温度差があるとストレスによって病気になったり衰弱してしまう場合があります。水換えをする時は水温を合わせてから水を入れるようにしましょう。

• 水槽用ヒーターおすすめはこちら

ニューギニアレインボーはの餌

フレーク	顆粒タイプ	イトメ
冷凍アカムシ	ブラインシュリンプ

ニューギニアレインボーは何でも食べます。そのため給餌に困ることはないでしょう。ただし、購入直後は警戒して餌を全く食べないということもあります。

他に同サイズの魚が食べる姿から餌を食べることを素早く学習しますが、水槽自体に初めていれた生体がニューギニアレインボーの場合、慣れるのに時間がかかる場合があります。

草食性が高いため、水草の食害が起きる場合があります。茹でたほうれん草を与えても食べます。

導入したばかりの際はすりつぶしたフレークなど一口で食べられる大きさのものを与えると効果的です。

ニューギニアレインボーの繁殖

産卵床やキメの細かい水草をいくつか用意しておくと、卵を産み付けている場合があります。卵がついたままの産卵モップを、スポンジフィルターで水流を作り、メチレンブルー（メチレンブルーは卵の真菌感染を防ぐ効果があります）を数滴入れた別の小型循環式水槽に入れます。

繁殖のために入れる数

オス	1匹
メス	2匹〜3匹

ニューギニアレインボーの繁殖の確率を上げるためにもオスよりもメスを多めにすることをおすすめします。相性の良いペアがいれば背鰭の後ろについた黒いヒレ(フリック)を動かしてアピールを始めます。

稚魚の餌はインフゾリア

生まれた稚魚にはインフゾリアといった極小の餌を与えていきます。サイズに合わせてブラインシュリンプ、ミジンコとサイズをグレードアップさせ、最終的に人口餌に慣れさせます。

ニューギニアレインボーの死因や病気対策

ニューギニアレインボーは白点病や尾ぐされ病を発症しやすいです。集団飼育することがほとんどなため、1匹の発症を確認した時点でまとめて薬浴できると理想的です。白点病の疑いがあれば水槽全体をアグテンに漬けるのも一つの手です。

白点病

見た目は身体に白い点が増えていく病気です。寄生虫が原因で水槽内の魚への繁殖力は強いです。導入時に合わせて水槽内に唐辛子を入れておくと初期治療や予防ができ、水草にも全く影響がないためおすすめ。

気になる場合はヒコサンZやアグテン、メチレンブルーで1週間別水槽で薬浴してから水槽に加えるのが最も安全です。

尾ぐされ病

ヒレがバサバサとボロボロになっていく病気です。魚の風邪とも言われるくらい発症しやすい病気でもあり、水質変化（PHの上下動や水温変化など）によって引き起こされることが多いです。

かなり症状が進行した状態で塩浴をおこなうと悪化するおそれがあります。適度な水換えをしつつ放置しておいても治りますが、症状が改善しないときは毒性の低いヒコサンZなどを使って薬浴しましょう。

薬浴と塩浴と合わせるのは魚の回復力を高めながら治療できるので有効です。

ニューギニアレインボーによくある質問

Q1：ニューギニアレインボーの寿命は？

A1：ニューギニアレインボーの寿命は4年程度です。ただし、この寿命は弱酸性の軟水で過ごした時の寿命で、日本の水質に多い、中性かつ硬水よりの水質では長生きしない可能性があります。また、水温の上下が大きい水槽や水替えによりPHの急変が多い水槽では寿命を全うさせることが難しくなります。詳しくは「ニューギニアレインボーの育て方」をご確認ください。

Q2：ニューギニアレインボーの特徴は？

A2：ニューギニアレインボーは背鰭に楕円形の大きめのヒレを持ち、腹鰭には補足鋭いヒレがあります。体色は、オレンジ、黄色、黒色、銀色、青色を混ぜたようなバランス配色で、サイズは4cm前後にまで成長します。詳しくは「ニューギニアレインボーの飼育データ」をご確認ください。