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長寿で盲目な魚ブラインドケーブ・カラシンの飼育と混泳について

長寿で盲目な魚ブラインドケーブ・カラシンの飼育と混泳について

ブラインドケーブ・カラシンは目が無い盲目の熱帯魚です。アクアショップでは3cm程度のサイズで販売されていますが、10cm程度まで成長する大きめなカラシンです。

幼魚の時は目がありますが、成長するにつれて次第に目は脂肪で埋まっていきます。盲目でありながら長寿で、15年以上生きると言われています。

ブラインドケーブ・カラシンはネット販売されているケースは少ないですが、アクアショップでは割と販売されているのを見かけます。

この記事ではブラインドケーブ・カラシンの飼育に必要なものや水槽のサイズ、購入時に気をつけるべきことなどを紹介しています。

目次

ブラインドケーブ・カラシンの寿命と飼育データ

ブラインドケーブ・カラシン
ブラインドケーブ・カラシンの情報
分類カラシン目
カラシン科
学名Astyanax jordani
別名
分布メキシコ
大きさ8cm〜10cm前後
寿命~15年
最新の研究では20年〜30年という説も
育成難易度
温度20〜25度
水質6.0〜7.5
硬度GH5〜GH20
繁殖ばら撒き
参考価格300円〜

盲目で長寿なカラシン

ブラインドケーブ・カラシンはメキシコに分布する目の見えない熱帯魚です。

初見で見ると目がなく、色素もないため、ピンク色をしていてまるでホルマリン漬けされた魚かのような姿でショックを受ける人も多いのではないでしょうか。

海外の論文によると20万年前に洪水によって洞窟に閉じ込められた当時のブラインドケーブ・カラシンが暗闇と食糧の中でも生き残るために徐々に目が退化したと言われています。

食糧不足でも長く生きることができる身体に進化しており、目が見えないのは消費エネルギーを15%削減するためとも言われています。ブラインドケープカラシンは現在も研究がされている熱帯魚で最新の報告では寿命は15年。しかし、潜在的な寿命は20年〜30年という説もあります。

体長は10cmにまで成長する大きめの魚

ブラインドケーブ・カラシン

ブラインドケーブ・カラシンは3cm程度のサイズで販売されています。一見ネオンテトラのピンク色版にも見えるため、可愛く飼育してみたいと思う人は多いのではないでしょうか。

しかし、ブラインドケープ・カラシンは10cm程度まで成長し、体高も出てくるので大きくなるほど、可愛いから少し遠ざかり神秘的という表現が正しいかもしれません。。

30cm水槽での飼育は厳しので横幅は45cmもしくは60cm水槽から飼育することをおすすめします。

ブラインドケーブ・カラシンの飼育に必要なもの

中型水槽で飼育する場合

ここでの中型水槽は横幅30cm以上、60cm未満の水槽と定義します。
水槽のサイズと水量は水槽サイズ一覧をご覧ください。

濾過フィルターろ過フィルターは飼育するのに必需品です。ろ過フィルターがないと水の汚れが早まり魚がすぐに死んでしまいます。30cm〜45cmの中型水槽では外部フィルターがおすすめです。
▶︎ 30cm水槽向け外部フィルターおすすめ一覧 
▶︎ 45cm水槽向け外部フィルターおすすめ一覧
▶︎ 外掛けフィルターおすすめ一覧
水槽ライト水槽用のライトの明かりは人間で例えると太陽のようなものです。水槽用ライトがないと魚は健康的に育たず、綺麗な体色になりません。
▶︎ 30cm水槽ライトおすすめ一覧
▶︎ 45cm水槽ライトおすすめ一覧
エアレーションエアレーションは通称ブクブクです。夏場は水中のco2濃度が上がるのでブクブクがないと死んでしまう恐れがあります。
ヒーターヒーターは10月〜4月頃まで必要になるアイテムです。魚の多くは20度以上の水温が必要なので加温できるヒーターは必須です。
▶︎ 水槽用ヒーターおすすめ一覧
水槽用ファン水槽用ファンは5月〜9月頃まで必要になるアイテムです。夏場は高水温になると魚が死んだり、コケ(藻)が発生するので必須です。
▶︎ 水槽用ファンおすすめ一覧
水槽用クーラー水槽用クーラーは5月〜9月まで必要になるアイテムでファンの上位互換です。ファンで水槽が冷えない時は水槽用クーラーを導入するしかありません。ファンで冷える時はクーラーはいりません。
▶︎ 水槽用クーラーおすすめ一覧
カルキ抜きカルキ抜きは魚飼育で必須アイテムです。カルキ抜きを使わずに水道水を使用すると残留塩素によって呼吸器を痛めて死んだり、寿命が縮む恐れがあります。100均でも売っています。
掃除ポンプ掃除ポンプはアクアリウム専用の物を用意すべきです。吸い込みや使い勝手、耐久性が違うので水槽掃除のストレスが大きく変わります。
大型水槽で飼育する場合

ここでの大型水槽は横幅60cm以上の水槽と定義します。
水槽のサイズと水量は水槽サイズ一覧をご覧ください。

濾過フィルターろ過フィルターは飼育するのに必需品です。ろ過フィルターがないと水の汚れが早まり魚がすぐに死んでしまいます。60cm以上の大型水槽では外部フィルターがおすすめです。
▶︎ 外部フィルターおすすめ一覧 
水槽ライト水槽用のライトの明かりは人間で例えると太陽のようなものです。水槽用ライトがないと魚は健康的に育たず、綺麗な体色になりません。
▶︎ 60cm水槽ライトおすすめ一覧
エアレーションエアレーションは通称ブクブクです。夏場は水中のco2濃度が上がるのでブクブクがないと死んでしまう恐れがあります。
ヒーターヒーターは10月〜4月頃まで必要になるアイテムです。魚の多くは20度以上の水温が必要なので加温できるヒーターは必須です。
▶︎ 水槽用ヒーターおすすめ一覧
水槽用クーラー水槽用クーラーは5月〜9月まで必要になるアイテムでファンの上位互換です。ファンで水槽が冷えない時は水槽用クーラーを導入するしかありません。
▶︎ 水槽用クーラーおすすめ一覧
カルキ抜きカルキ抜きは魚飼育で必須アイテムです。カルキ抜きを使わずに水道水を使用すると残留塩素によって呼吸器を痛めて死んだり、寿命が縮む恐れがあります。100均でも売っています。
掃除ポンプ掃除ポンプはアクアリウム専用の物を用意すべきです。吸い込みや使い勝手、耐久性が違うので水槽掃除のストレスが大きく変わります。

ブラインドケーブ・カラシンの飼育方法

購入時は水合わせをしよう

水合わせの一例
  1. 購入してきた袋を水槽に浮かべる。もしくは同じ温度の水が入ったバケツに袋ごと入れて30分放置。
  2. 袋に2〜3ヶ所穴を開けて導入する水槽に浮かべてさらに30分。(穴の空いた面を水中に)
  3. 袋にハサミを入れて先程よりも水が混ざるようにする。さらに30分放置。
  4. 最後に個体を水槽にうつし、袋の水は袋ごと取り除く。(気にならなければ水も入れて良い)

上記は水合わせの簡易的な一例になります。PHをより正確に慎重に合わせストレスを軽減させたい場合は点滴法とってエアチューブを使って飼育水槽から購入した袋へ一滴ずつ水を送り込んで調和せる方法がおすすめです。

点滴法による水合わせがおすすめ

点滴法とは、エアチューブを利用して水を少しずつ加えていき、30分〜1時間ほどかけて水槽の水と購入時の水をチューニングする作業になります。先述したざっくりとした水合わせよりも魚にかかるストレスが少なく、病気の発病防止などに役立ちます。

STEP
水温を合わせる
水合わせの温度合わせ

まずは袋を開けずに水槽にそのまま浮かべて放置しましょう。袋の中身と水槽の水温を合わせるために行います。

季節によって温度差があると思いますが、購入してすぐに合わせるならおおよそ30分〜1時間ほど浮かべておけば大差ない温度になっているはずです。

購入時の袋が大きければ、水量も多いので水槽の中身を減らさないと溢れます。

STEP
バケツに袋の水と魚を入れる
水合わせ

水温を合わせたらバケツに袋の水と魚を入れます。冬場の場合は温度が水温が著しく落ちないようにヒーターを投入するのがおすすめです。(当たり前ですが水量とヒーターのサイズ等を間違えないように)

STEP
エアチューブを使って水槽の水を垂らす
水合わせ(点滴法)

エアチューブを水槽に取り付け、その下にバケツを設置します。(水槽からバケツへはサイフォンの原理をしようします。)

STEP
点滴の量は1秒に6滴
水合わせ点滴のスピード

点滴法をあまりにゆっくり時間をかけるととんでもない時間になってしまいます。長時間かけても大差ないため、30分〜1時間ほどが良いです。

終わったら網で生体を掬い飼育水槽へ移しましょう。

ブラインドケープ・カラシンの好む水質と水流

ブラインドケープ・カラシンは弱酸性よりの水質を好みます。硬度は軟水〜硬水まで対応できます。そのため、日本の水道水でも比較的相性が良い地域は多いです。

もとより洞窟で育ってきた性質があるため、止水域のある環境が好まれます。

水温は高めをキープしよう

ブラインドケープ・カラシンは20度程度を確保すべきです。温度が高すぎると水質悪化にもつながるので熱帯魚としては低めをキープできると良いです。

夏場は高水温に気をつけ、冬場は20度を下回らないようにヒーターの設置しましょう。

夏場は高水温に気をつけよう

夏場は暑さ対策をしなければ水温が28度以上になるので酸欠状態になったり、水が汚れやすくなります。したがって、ファンやクーラーの設置は5月頃からすべきです。

冬場の水換えは水温に気をつけよう

冬場は水道水と水槽内の温度差があるとストレスによって病気になったり衰弱してしまう場合があります。水換えをする時は水温を合わせてから水を入れるようにしましょう。

ブラインドケープ・カラシンの餌

フレーク顆粒タイプイトメ
冷凍アカムシブラインシュリンプ

ブラインドケープ・カラシンは盲目ですが何でも食べます。そのため給餌に困ることはないでしょう。ただし、視力がないので餌を探すのがぎこちないです。

俊敏に動き餌を食べる速度の速い魚との混泳は向きません。目の見える熱帯魚なら先住魚が餌を食べる姿を見て学習しますが、ブラインドケープ・カラシンにはそれができません。

ブラインドケープ・カラシンの死因や病気対策

ブラインドケープ・カラシンは白点病や尾ぐされ病を発症しやすいです。集団飼育することがほとんどなため、1匹の発症を確認した時点でまとめて薬浴できると理想的です。白点病の疑いがあれば水槽全体をアグテンに漬けるのも一つの手です。

白点病

見た目は身体に白い点が増えていく病気です。寄生虫が原因で水槽内の魚への繁殖力は強いです。導入時に合わせて水槽内に唐辛子を入れておくと初期治療や予防ができ、水草にも全く影響がないためおすすめ。

気になる場合はヒコサンZアグテンメチレンブルーで1週間別水槽で薬浴してから水槽に加えるのが最も安全です。

尾ぐされ病

ヒレがバサバサとボロボロになっていく病気です。魚の風邪とも言われるくらい発症しやすい病気でもあり、水質変化(PHの上下動や水温変化など)によって引き起こされることが多いです。

かなり症状が進行した状態で塩浴をおこなうと悪化するおそれがあります。適度な水換えをしつつ放置しておいても治りますが、症状が改善しないときは毒性の低いヒコサンZなどを使って薬浴しましょう。

薬浴と塩浴と合わせるのは魚の回復力を高めながら治療できるので有効です。

ブラインドケープ・カラシンによくある質問

Q1:ブラインドケープ・カラシンの寿命は?

A1:ブラインドケープ・カラシンの寿命は15年以上になることがあります。もともと長寿な魚で、日本の水道水にも馴染みやすいため、きちんとした環境ではもっと長生きする可能性があります。詳しくは「ブラインドケープ・カラシンの育て方」をご確認ください。

Q2:ブラインドケープ・カラシンの特徴は?

A2:ブラインドケープ・カラシンの最大の特徴は目が無いことです。幼魚は目があるように見えますが、成長するにつれて目は脂肪で埋まっていきやがてなくなります。ショップでは3cm程度で販売されていますが、10cm程度まで大きくなります。飼育数にも影響しますが、最低でも25L以上は確保できる水槽での飼育が理想です。詳しくは「ブラインドケープ・カラシンの飼育データ」をご確認ください。

参考文献
Longevity in Cave Animals

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この記事を書いた人

ruby48.comではアクアリウムに関する様々なログや情報をお届けしていきます。定期的にコンテストも開催し、アクアリストを繋ぐメディアの運営に努めています。

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