ラスボラエスペイの知名度はそこまで高くありませんが、アクアショップや水族館で起用される事例が増えてきている熱帯魚です。オレンジと黒の模様の身体が特徴的で水草水槽に加わると水槽全体が引き締まった印象になります。また、ラスボラエスペイは初心者でも飼育しやすい熱帯魚です。この記事ではラスボラエスペイを育て方や病気対策などを紹介していきます。
ラスボラエスペイはどんな魚?

ラスボラエスペイの情報 | |
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分類 | コイ科 コイ目 |
学名 | Trigonostigma espei |
別名 | トリゴノスティグマ・エスペイ |
分布 | タイ カンボジア |
大きさ | 3〜4cm |
寿命 | 2年〜3年 |
育成難易度 | |
温度 | 20〜26度 |
水質 | 5.5〜8.0 |
硬度 | 1〜10 |
繁殖 | 葉の裏に着床 |
参考価格 | 60円〜 |
飼い混むほどオレンジの色味が増す
ラスボラエスペイは環境に馴染むほど身体の発色がよくなり、オレンジ色と黒いラインがハッキリしてきます。色揚げを目的とするなら、水草や流木を多く加えるようにすると良いでしょう。隠れ家が少ない殺風景な水槽だと色が薄くなる傾向にあります。
安価で購入しやすい
ラスボラエスペイは地域にもよりますが、アクアショップなら1匹60円から販売されていることも珍しくありません。都内でも120円前後で売られていることが多く10匹単位で購入しても1200〜1500円で群生を見るくらいは揃えることができます。(流通量によって価格は変動します。)
ラスボラエスペイの入れる目安
30cm水槽 | 5〜10匹 |
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45cm水槽 | 10〜20匹程度 |
60cm水槽 | 20〜30匹程度 |
流石に2〜3匹だけ入れるのは心もとないので、水槽サイズにもよりますが最低でも5匹ほど導入しコミュニティが形成されるようにしてあげましょう。同じサイズのテトラなどと混泳しても問題なく、一緒に泳ぎ回る姿も見ることができますよ。
ラスボラエスペイの育て方・水質など
ソイルを敷いてあげよう
ラスボラエスペイはpHの低い水質を好みます。(pHが低いというのは弱酸性寄りのことを指します。)適したpHは5.5〜8.5の範疇なので砂利を敷いている環境だと流木や水草を多く入れて調整しないと実現は難しいです。ただ、ソイルを敷けば基本的に低いPHは実現できるので飼育はほぼソイル一択とも言えます。
PHを下げたい場合は流木やヤシャブシの実、フウの実、マジックリーフを入れるのが効果的。大きすぎる石を入れないのも工夫の1つだったりもします。硬度もできるだけ低く1〜3の間が理想です。(4台に入るとサンゴ苔なども発生しやすくなる。)
ラスボラエスペイの水合わせ
ラスボラエスペイは急激な水質変化に弱く、水合わせを行わずに水槽に入れると病気になったり、そのまま死んでしまう場合があります。
- 購入してきた袋を水槽に浮かべる。もしくは同じ温度の水が入ったバケツに袋ごと入れて30分放置。
- 袋に2〜3ヶ所穴を開けて導入する水槽に浮かべてさらに30分。(穴の空いた面を水中に)
- 袋にハサミを入れて先程よりも水が混ざるようにする。さらに30分放置。
- 最後に個体を水槽にうつし、袋の水は袋ごと取り除く。(気にならなければ水も入れて良い)
上記は水合わせの簡易的な一例になります。PHをより正確に慎重に合わせストレスを軽減させたい場合は点滴法とってエアチューブを使って飼育水槽から購入した袋へ一滴ずつ水を送り込んで調和せる方法がおすすめです。
餌はなんでも食べる雑食性
- フレーク
- 顆粒
- ブラインシュリンプ
- イトメ
- 冷凍アカムシ
ラスボラエスペイはなんでも食べるため、餌には苦労しません。ただし、購入したてや成魚になっていないラスボラエスペイは砕けやすいフレークすら食べることが難しい場合もあるため、できるだけ細分化してあげるた方が良いでしょう。特に小さい個体は餌を砕く工程を入れるだけで生存率がグッと引き上がります。
迎えたのに餌を食べない
全ての熱帯魚に言えることですが、新しい環境に引っ越した魚は一時的に餌を食べなくなる事があります。対処方法としてはアカムシなら切ってあげる、フレークなら沈下させて攪拌(かくはん)させてあげるなどして興味を持ってもらうようにしましょう。
ラスボラエスペイは無加温飼育できる?
ラスボラエスペイはタイ・カンボジアを分布とした熱帯魚です。冬場は15度以下になるとほとんど動かなくなり餌もほとんど食べなくなります。冬場はヒーターなどの設置は必須でしょう。最低でも20度は必要なので夏場以外での無加温飼育は無理と思った方が良いです。
ラスボラエスペイの混泳相性は?
エビとは無問題

ラスボラエスペイは比較的温和でサイズも小さいためエビとの混泳に向いています。ただ、稚エビや口に入るほどのチェリーシュリンプは知らぬ間に食べてしまうこともあるので小さい水槽での混泳には注意です。
同サイズ感ならOK
3〜4cm程度のカラシン系(テトラ)やラスボラ系なら問題なく混泳が可能です。ラスボラエスペイの数が少ないと萎縮してしまうので小さい水槽なら5匹以上から入れてあげるのが良いでしょう。
ラスボラエスペイの病気と死ぬ原因
ラスボラエスペイは導入してから1ヶ月以内にポツポツと死んでしまうことがあります。「水質環境に馴染めなかった」も原因に挙げられますが、病気だったもしくは事故死という場合も考えられます。よくお魚を観察し死なないように工夫していきましょう。
病気によって死ぬ
見た目は身体に白い点が増えていく病気です。寄生虫が原因で水槽内の魚への繁殖力は強いです。導入時に合わせて水槽内に唐辛子を入れておくと初期治療や予防ができ、水草にも影響がないためおすすめ。気になる場合はヒコサンZやアグテン、メチレンブルーで1週間別水槽で薬浴してから水槽に加えるのが最も安全。
ヒレがバサバサとボロボロになっていく病気。魚の風邪とも言われるくらい発症しやすい病気でもあります。塩浴をすると悪化するので注意。適度な水換えをしつつ放置しておいても治りますが、気になるようなら隔離水槽でヒコサンZなどを使って薬浴しましょう。
飛び出しによって死ぬ
ラスボラエスペイはライトの点灯時や物音、他の魚に追いかけられる、何かにビックリした拍子などで水槽の外へ飛び出してしまうことがあります。水槽の蓋はできるだけ無くすように心がけましょう。1cm以上空いていると隙間から飛び出す確率は高いです。

ラスボラエスペイ飼育まとめ
ラスボラエスペイは数少ない小型でオレンジ色を放つ熱帯魚です。青や赤色の熱帯魚では物足りなくなった。新しいアクセントを取り入れたいという時にピッタリです。
飼育もしやすいので是非新しい家族として迎えてみてはいかがでしょう?