トランスルーセント・グラスキャットはナマズ目の淡水魚で、頭以外の部分が透けている魚で骨の透けている魚として有名かつ人気のある品種です。骨の透けた魚が群生して泳ぐ姿は神秘的。アクアショップでも普通に売られており、初心者でも買いやすいのが特徴です。ユラユラと泳ぐ姿から温厚に見えますが、自分より小さい生き物は捕食する場合があります。従って混浴相性はきちんと把握しておく必要があるので、これから紹介していく育てるポイントを把握しておきましょう。
トランスルーセントグラスキャットの基本情報
トランスルーセント・グラスキャット基本情報 | |
大きさ | 4cm〜8cm |
水質 | 弱酸性~弱アルカリ性 |
水温 | 25〜28度 |
分布 | マレーシア、タイ |
混浴 | 容易 |
水質にうるさくないが…
トランスルーセント・グラスキャットは導入時に環境になれず白点病などになりやすいです。気づかないまま死んでしまう事がないよう、水合わせはしっかり行い、予防として唐辛子を入れておくのも良し。個体数と餌の量によって水の汚れやすさはまちまちですが、観賞魚の中でも大きい部類になるので少ない数でも水質悪化に繋がりやすいです。従ってこまめな換水や濾過能力の高い外部フィルターを使うことをおすすめします。
トランスルーセント・グラスキャットは何匹まで入れて良い?
水槽の大きさによって異なりますが、60cm水槽なら8〜10匹程度居ても問題ありません。ただし、遊泳スペースがないなら5匹から入れて様子を見る(水質悪化速度や生体の健康状態)のが無難でしょう。基本的に水槽の真ん中から下にかけて留まるように泳ぐので、そのスペースさえ確保出来ていれば問題ありません。
トランスルーセント・グラスキャット の混浴相性
体長3cm以下は注意
トランスルーセント・グラスキャットは大きい物は8〜10cmにまで成長します。10cm以上の個体は水槽サイズにも関係しますが、標準でも8cmくらいにはなります。レッドテトラやボララスブリジッタエといった全長が3cm以下の魚は捕食される場合があるので要注意。
ヤマトヌマエビの混浴はできる
3cm以下の小さなヌマエビは捕食対象になります。水草が多く配置され茂っていれば捕食される確率も減りますが、食べられる可能性があることは初めから考慮しましょう。大型のヤマトヌマエビなどは捕食されることなく共存しやすいです。
グラスキャットと他魚の相性
凶暴性があるわけでないため、あまりに小型な熱帯魚出ない限りは問題ありません。3cm前後でも元気に泳ぎ回っていればそうそうに食べられることもありません。滞留ゾーンを作ってあげれば混浴は容易です。
トランスルーセント・グラスキャットの育て方理想な環境
トランスルーセント・グラスキャットの適正水温は28度前後
トランスルーセント・グラスキャットは白点病に掛かりやすいという点においても28度以上が望ましいとも言われています。夏場に置いては水質悪化が加速してしまいますので27〜28あたりを年間を通してキープするくらいが他の生体に対してもちょうど良い温度と言えます。
飛び出し注意!蓋はしよう
トランスルーセント・グラスキャットは俊敏性が高く、水槽ライトの点灯時や消灯時にびっくりした拍子に水槽から飛び出すことはよくある話。したがって飼育水槽には隙間が一切生まれないように蓋をする必要があります。クリアファイルでテープ止めといった対策でも十分です。
トランスルーセント・グラスキャットの餌と食性
トランスルーセント・グラスキャットは肉食系
トランスルーセント・グラスキャットはナマズ目ともあって肉食傾向が強いです。ただ餌に関しては人工飼料も食べるためそこまで気を使う必要もありません。ひかりクレストのミニキャットは嗜好性が高く食い付きが良いことで有名です。
水槽に導入間もない間は警戒して餌を食べに現れない事もありますが、2週間食べなくても餓死することは無いのでそっとしておきましょう。
苔や水草は食べない
水草やコケを食べる魚が周りにいる場合は真似をして齧る場合がないとも言えません。(ネオンテトラなどのカラシン科ですら齧る)ただ先述したように肉食性の方が強いので水草を齧ってしまうような事例はほとんどありません。
トランスルーセント・グラスキャットの繁殖方法
飼育下で狙っての繁殖は難しい
トランスルーセント・グラスキャットの飼育下による繁殖事例はほぼありません。抱卵したとしても産卵までに至ることがないのです。水温を高めに設定し、姿を確認するのが難しいくらいの水草に覆われた環境(自然に近い環境)なら低確率で繁殖できるかも?といったところ。
グラスキャットの稚魚が生まれた場合
難しいといえど個体差、環境によっては普通に繁殖します。稚魚も透明なため、見つけるのも困難です。また稚魚は他の魚に捕食される可能性もあり、気付かぬうちに全滅ということも。もし見つけた場合は隔離し、ブラインシュリンプを与えるようにしましょう。(隔離せず飼育する方法もあり)
稚魚孵化後はエアーを強めに
全ての熱帯魚に共通して言えることですが、稚魚の死因の1つに酸素不足が挙げられます。動き回れる成魚に対し、稚魚の行動範囲は狭いので、酸欠で死ぬ場合も。二酸化炭素量をいつもより減らしたり、エアー時間を長くするなど工夫が必要です。