小型熱帯魚の中では特に赤みが目立つ身体と、身体の中心に入る黒い丸い模様が印象的なカラシンの仲間です。成長したオスは背ビレが伸び存在感が更に増します。採集地域によって違いがあり、特に赤の発色の強い固体は「レッドファントムルブラ」と呼ばれ、値段も上がります。この記事ではレッドファントムの育て方や違いについて解説していきます。

レッドファントムテトラ/ルブラの育て方
基本情報 | |
大きさ | 3〜5cm |
水質 | pH6〜pH7.5 弱酸性〜中性 |
水温 | 23度〜27度 |
寿命 | 約3年 |
混浴相性 | 特になし |
繁殖方法 | 散卵型 |
レッドファントムテトラの飼育は簡単
カラシン科で有名なネオンテトラやカージナルテトラと同じように餌は割となんでも食べるので餌管理も楽ちん。水質もうるさくないので初心者でも飼いやすいです。
無加温は厳しい
レッドファントムテトラの飼育は20度からと言われていますが、20度だと温度が低いために茂みに隠れて出てきません。人間で例えると寒い状態であるので、調子を崩すことにつながることも。23度以上をキープするのが健やかに育つポイントです。冬場はヒーターなしだと地域によっては10度前後になる場合があるので設備はしっかり整えましょう。

成熟前はそこまで赤くない
レッドファントムテトラはブリード(飼育繁殖)であることが多いです。成熟前は身体が白っぽく赤みもあまりないオレンジ色。全然レッドファントムじゃないじゃんと思うかもしれませんが、飼い込むほど赤みが増して行きます。
成長すると5cmくらいに
最初は1.5〜3cm程度と小柄で可愛らしいですが、成長すると5cmほどになるので背びれの大きさ含めて大きく感じます。小型水槽に入れすぎると過密気味になるので要注意です。
レッドファントムテトラとルブラの違い
レッドファントムテトラ | レッドファントムルブラ |
---|---|
価格 | |
100~200円 | 200~450円 |
赤くなるまでの期間 | |
非常に長い | 導入時から赤い |
繁殖のしやすさ | |
比較的しやすい | 事例が少ない |
発色までに時差がある
冒頭にも記載したようにレッドファントムテトラとレッドファントムルブラは赤の発色に違いがあります。(飼育状況ではレッドファントムテトラでも十分に赤くなります。)
レッドファントムテトラも1〜2年単位で飼い込むとルブラに遜色ない赤色を発揮しますが、ルブラの方は幼体を導入してから間もなく赤くなっていきます。それぞれ寿命は3年前後なので早い段階から真っ赤な姿を見たいのであればルブラの方が良いかもしれません。
値段はルブラの方が高い
レッドファントムテトラは1匹あたり100〜200円位に対し、レッドファントムルブラは1匹あたり300〜450円くらいします。(アクアショップでの現地買いではもう少し安い場合があります)倍以上の値段する背景には「赤くなる確実性」「野生か飼育繁殖か」の差でしょう。
レッドファントムテトラが赤くならない場合
水槽内の環境を見直そう
- 照明が明るすぎる
- 隠れ家がない
上記のどれか当てはまっていたら見直してみる価値アリです。照明が強すぎると生体の色が飛んでしまいます。(隠れ家があると解消されることも)
ソイルに変えるのもあり
床底を砂利にするのも問題はありませんが、ソイルにすることで赤みを増す場合もあります。そもそも小型熱帯魚はソイルを好む性質があるので、身体が透明のように見える、白っぽい場合は検討の余地ありです。
カロテノイドの含まれる餌を与える
餌をあまり与えないことで色味を揚げるという方法を謳う人もいますが、栄養価のある餌を与え、きちんと育てる方が体色が綺麗になる確率はうんと高いです。動植物に広く含まれている赤い色素であるカロチノイドが含まれた餌をあげるのが手っ取り早いです。